「ラーメン屋で見つけたのはいいが、お守りがあの“伝説の三忍”とは…」

「問題ない。誰にでも弱点はあるものだ…要は子供から引き離しさえすればいい」

 

 

 

 

* 鼬 - ITACHI -

 

 

 

 

 

ナルトはベッドに寝そべって天井を見上げていた。

頭の中は如何にしてイタチと鬼鮫をスカウトするかでいっぱいで、その顔にはニマニマと

怪しげな笑みが浮かんでいる。

と、自分の部屋に近付いてくる気配にナルトは起き上がりニヤリと口の端を上げた。

暗部になった当時に一度だけ出遭ったことがあるその人物は、自分の居る部屋の前で止まり、

コンコンとノックした。

 

「攫いに来た割には意外に律儀だな…( ̄Д ̄;;)」

 

ナルトはドタバタと下忍らしく足音を立ててながらゆっくり扉へ向かう。

その間にも激しくノックは続く。

 

「そんなに焦らなくてもいいってばよ〜(*´∇`*)(直ぐに落としてあげるからね☆)」

 

扉を開るとナルトは予想通りの人物の顔をマジマジと見上げ観察する。

同時にその人物も驚いた様にナルトの顔をジーッと見つめた。

ナルトの顔に穴が開くのではないかと思うほどに…

 

「マジでサスケそっくりだってばよ…」

「しかしこんなお子様に九尾がねぇ…ねぇ、イタチさん?」

「……」

「イタチさん?」

「……ナルト君、一緒に来てもらおう。寧ろ、俺と一緒に逃げよう///」

『イタチさん?!』

「イタチさんだなんて、そんな他人行儀な!イタチ…と呼んでくれたまえ!!///」

「いや…他人だから…( ̄Д ̄;;)」

「何言ってんですか、イタチさん!(この人とうとう壊れたのか…?!)」

「む…ならばまずはお見合いから!!(無視)」

「ん〜別に面白そうだからいいってばよ?(ついでにスカウトできるし☆)」

「馬鹿も休み休みにして下さい、イタチさん!!

ナルトくん!アナタもそんな簡単にこの阿呆の言う事聞かないで下さい!!」

「煩いな…せっかくナルトくんが了承してくれたというのに…鬼鮫!ハウス!!」

「はい?!」

「ハウス!」

「え゙…」

「ハウスと言っているだろう?お前がちゃんやらないとナルトくんに俺の躾が悪いと思われて

しまうではないか!!」

「イタチさん…」

「ああ、そうか…お前はハウスではなくて水槽だったかな…フッヾ(´ー`)ノ」

「( ┰_┰)…ヒドイっすよ、イタチさん…俺の方が年上なのにぃぃぃぃ!!。。゛(ノ><)ノ」

 

泣きながら走り去る鬼鮫を満足そうに見遣ると、イタチはナルトに視線を戻した。

 

「鬼鮫が水槽探しに行ったところで、俺とお見合い「うちはイタチ!!」

 

突然後方から聞こえた声に、イタチはチッと舌打ちすると振り返ると

目から強力なビームを発射する。

 

「天照!!」

 

プスプスと煙を上げながら崩れ落ちるサスケをナルトは憐れむような瞳で見つめた…

 

「強くなれよ…サスケ…(-_-;)」

「愚弟が!何人たりとてナルトくんとの素晴らしい時間は邪魔させるものか!!」

「……この人強いんだけどなぁ…なんだかなぁ…誰かに似てるような…」

「よし!今度こそ!!では行こうかナルトくん///俺たちの愛の巣へ!!」

「いつからそんな話になったんだよ…」

 

そう言いつつもナルトはイタチに付いて行こうとするところが流石である。

と、そんな時…今まで近くに居たが出て行きたくなくて傍観していた自来也と

どこから持って来たのか水槽を持った鬼鮫が同時に現れた。

 

「イタチさん!水槽買って来ました!!」

「イタチ!ナルトから離れろ!!(このまま止めんかったら、朱寂たちに何されるかわからんからのぉ…)」

 

イタチはクソッと悔しげな表情になると、鬼鮫を水槽に放り込みナルトの頭に手を乗せる。

 

「ナルトくん、流石にあのオッサンは手に負えない。写輪眼も愚弟のせいで使いすぎたしな…

ということで、見合いはまた今度という事で構わないか?」

「いいってばよ(*´∇`*)(とりあえず先に用事済ましてからだな。こっちは簡単に落ちそうだし☆)」

「ああ…なんと可愛らしい!!///」

 

イタチは普段では見られない貴重な笑顔を浮かべながらナルトの頭を撫でると、

名残惜しそうにその場を後にしようとする。

 

「では」

「あ…サメの人忘れてるけど?」

「まったく世話の焼ける…」

『…いやいやいや…それやったのアンタですから…』

 

水槽から引き出すとイタチは面倒臭そうに鬼鮫を引き摺りながら帰って行った。

ナルトはその様子を呆れつつ見ていたが、自分の野望に近付いた事を思い

その表情は次第に満面の笑顔へと変わって行った。

そんなナルトの隣で自来也はボーっと倒れているサスケを眺めていた。