五代目火影として綱手を連れ帰ったオレは、里再建の為に大量の任務をこなしていた。 流石五十年も生きているだけあってオレが暗部だということや三代目の事、父さんの事など 全てを知っても綱手は今までと変わらずに接してくれる。 まぁ、当然立場は逆転させてもらったけどな(*´∇`*) 弱いオレなんてやっぱ有り得ないでしょ?
閑 * 鼬2 - ITACHI2 -
あの木ノ葉崩し以来人手が更に減った為、四神であるオレたちは個人で大量の任務を こなす必要があった。 と言っても、SSランクに関しては思いの外カカシが頑張ってくれた様でいつもの量しかなく、 その代わりS、Aランクを大量に押し付けられた。 綱手は過保護なじいちゃんに比べて容赦なく任務をくれるので、オレの大嫌いな暇な時間 がなくて済むんだけど…シカたちと過ごす時間が減るのもイヤだ。 父さんやシカたちと過ごすのも結構楽しいから。 ってことで、オレはいつも以上に早めに任務を終わらせて屋敷への道を急いでいた。 そしてあの男に再会した。 その男は黒い髪を靡かせ、オレを確認するとニッコリ微笑んだ。 オレは走るのを止め、その男の前で立ち止まる。
「やぁ、ナルトくん(*´∇`*)」
どうやらはっきりオレだと認識しているようなので、面を取って変化を解いた。
「遅かったじゃん」 「ちょっと組織の方でゴチャついていてな。しょうがないから人質にサメ置いてきた」 「ふ…ふ〜ん(サメも大変だな…(-_-;)っつーかオレ、サメも欲しいんだけどなぁ〜)」 「お見合いするんだって言ったら、俺が行く!と皆が煩くてな。やっぱりナルトくんの写真を 見せたのが悪かったのだろうか…」 「…一体なんの争いだ…<暁>そんなんで大丈夫なのか…にしても…よくオレだとわかったな」 「白狐という暗部名に狐の面、そして金髪で連想できるのは四代目かキミくらいだからな」 「へ〜」 「暗部統括総隊長、白狐。流れる金髪に白い狐の面…嘗ての四代目を髣髴とさせる…」 「まぁ〜そうだろうな。なんてったって、この面は父さんが使ってた面だし」 「やはりそうなのか?!ああ…四代目が使っていた面…ちょっと触らせてくれないか?」 「……いいけど…( ̄Д ̄;;)」 「('ロ')ホーッッ!!!四代目の息子である君ならばもしかしてと思ったが…まさか本物とは… これは凄い!!」 「オレが息子なことまで知ってんのか…スゲェな<暁>…青瀧並みの情報収集力か〜 いいなぁ、欲しいなぁ〜(*´∇`*)」 「……ナルトくん…?…というか、暁はそんな事まで知らないよ」 「じゃあ、なんでアンタは知ってるんだ?」 「いやぁ〜実はキミのパパの大ファンなのだよ!!(興奮)」 「ふ〜ん…あのバカ親父のねぇ〜」 「バカ親父?確かキミは四代目には会った事がないのでは…」 「う〜ん…説明するのメンドクサイから、今から家来る?」 「いいのかい?!///ナルトくんの家で二人きり…ラブラブ…(鼻ぢ)」 「二人きりじゃないけどな…」
そしてナルトの屋敷に到着して見たモノにイタチは一瞬白髪になった…
「よん…だいめ…?」 「ねぇ、これでもファンなわけ?」
ナルトが帰宅してからというもの、ナルトに取り付いているかのように抱きついて離れない 人物は紛れもなく死んだ筈の四代目であって… その四代目はイタチとナルトのやり取りに不満そうに口を挟む。
「ナニナニ〜?パパにも教えて!」 「ん〜この人、父さんのファンなんだってさ」 「僕のファン?…おやおや〜?キミは確かうちはさんとこのイタチくんじゃないか!大きくなったねぇ」 「そりゃ〜でかくもなります…それより何故此処にいるんです?」 「お、意外に冷静だねぇ〜流石に七歳でアカデミーをトップで卒業しただけある」
イタチを褒めながらもナルトに抱きつくのを止めない四代目、しかもそれを迷惑そうにしながらも 口元には笑みが浮かんでいるナルト…無性に嫉妬心が湧き上がってくる…
「そんなことより四代目…」 「なぁに?」 「ナルトくんは俺のです…ナルトくんを離して下さい」 「フフフ…離すわけないでしょ〜なんてったって僕はナルくんを悪い虫から守る為に帰ってきたんだからね!」 「あ〜それならもう必要アリマセン。俺が責任持って守りますから!だからもう帰っていいですよ(*´∇`*)」 「なんだかカカシくんみたいだねぇ…カカシくんと一緒で自分がその悪い虫だって気付いてないみたいだね」 「ふん!虫かどうか試してみますか?せめて悪い象とでも言って欲しいですね」 「…オイオイ…象って…悪いのは別にいいのかよ?!っつーか父さんのファンだったんじゃねぇの…」 「今日からナルトくんに変更だ。四代目のファンだった事など既に記憶から抹消したさ」 「僕を前にしていい度胸じゃないか…表に出ろ!!」 「望むところです!」
なんでいつもこうなるんだ…とナルトは嘆息しつつも、面白そうに笑っていた。 勿論、周囲に結界を張る事も忘れずに。
数時間後、帰宅した猪鹿蝶は目の前の状況に瞠目した。
「うちはイタチ…だよなぁ?」 「だね…」 「てことは、スカウト成功したのかしら?」 「どうやらそうでもないみてぇだ…」 「再不斬、珍しいなアンタが出てきてるなんて」 「ナルトがイタチの力計るのに丁度いいからっつって、夕食は観戦しながらなんて言うもんだからな…」 「それで準備してる訳ね…白は?」 「ナルトと今メシを作ってる」 「んで、なんで戦ってんの?」 「いつものやつだ…」 『ナルト争奪戦か…( ̄Д ̄;;)』 「んじゃ、ま〜とりあえず俺らも参戦しときますか?」 「そうね…ついでにイタチがどの程度か見極めてやるわ!」 「僕は再不斬のお手伝いでもしてようかな…あ〜そういえばさぁ、森で罠に引っかかってる魚がいた んだけど、あれでなんか料理できるかな〜?」 「魚…?!もしかして鮫みたいな奴ではなかったか?」 「うん。そうだけど、どうかした?」 「確かイタチと行動を共にしていた筈…チョウジ…そこへ案内してくれないか?」 「いいけど、山分けだよ?」 「……いや…あれ魚じゃなくて人間だから…Σ(; ̄□ ̄A」 「え…マジで?!」
どうやらイタチを追ってきて森の罠に運悪く引っ掛かったらしい… 数分後、罠にかかった魚…もとい鬼鮫が救出された。
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