「どっちが生まれてくるかなぁ?」
元々ヘタれた顔(酷っ)をよりヘニャリと歪めて、シカマルはナルトのお腹に耳を寄せる。 お腹蹴らないかなぁ〜とニヤニヤと頬擦りする様子はどことなく気持ち悪い… もとい、幸せな夫婦の光景で。 そんなシカマルの流れるような黒髪を梳きながら、ナルトもとても幸せそうに微笑む。
「さぁな…ま、どちらにしろお前とオレの子供なら美人な事間違いないけどね」 「俺としてはお前によく似た女の子だな」 「なんでだよ?」 「絶対可愛いvv(鼻ぢ)」 「……娘に手ぇ出すんじゃねぇぞ?( ̄Д ̄;;)」 「…ばっ///そういう意味じゃねぇよ!!俺はいつだってナルト一筋だぞ!」 「ど阿呆…///」
05.5//パパ//
「別に男でも女でもいいじゃねぇか?」 「さっきは女の子がイイって言ってたくせに…」 「や、でもさ…俺らの子供だからやっぱどっちにしても可愛いことには変わりねぇじゃん」 「いや、絶対男だろ!」 「なんでそんなに男にこだわるんだよ…(-_-;)」 「女だったら心配だろ?」 「何が?」 「いや…ほら、いろいろ危ないし…」 「そうだよなぁ〜それにお嫁にいっちまうしなぁ… もし女の子だったら、近付いてくる男は悉く排除してやる!」 「おいおい…」 「だってそうだろ?お前は違うのかよ??」 「う〜ん、それもそうなんだけどさぁ〜任務に一緒に行けないだろ?」 「…は?」 「オレさぁ、自分の子供と任務に行きたいんだよね☆」 「(ノ_-;)ハア…ったく…まぁ、一人で終わらす気はないから俺はどっちでもいい」 「そうだな〜女の子なら次は男の子、男の子なら次は女の子が生まれるように頑張るか(笑) 実際のところどっちも欲しいし(*´∇`*)」 「残念だが…それは無理だ」
一匹の狐がチョコンとナルトの膝の上に飛び乗り、ナルトたちを見上げる。
『凱亜?!』 「すまぬ…我らは一生に一度しか子を宿せぬのだ…」 「そっか…」 「申し訳ない…」 「謝るなよ!!こうやって実際に子供が出来ただけで俺らは幸せなんだから」 「そうだよ、凱亜。お前のお陰でオレたちの子供が作れたんだ。だから謝るなよ」 「うむ…そうか(^-^)それならばよい」 「でも、っつーことは…」
ふと、何かを思いついたようにシカマルはナルトの腹に顔を近づけると、 お腹の上で両手を広げて、呪いを掛けるようにグルグルと円を描いた。
「女になれ〜女になれ〜」 「…何やってんだよ、シカマル…Σ(; ̄□ ̄)」 「いや、こうやってお呪いみたいに唱えてたら今男でも女になったりするかな〜って…(笑)」 「…なるかよ、バ〜カ。お前は絶対男だよなぁ〜バカなパパだねぇ〜」 「?……パパ///なんかイイ!!(☆Д☆)なぁ、ナルト〜もっかいパパって言って?」 「パパ?///」
少し頬を赤く染めながら、コテンと首を傾げてそう呼ぶナルトはメチャクチャ可愛かった…
「ナルト〜〜〜〜〜〜〜〜vvv」
当然シカマルはナルトに抱きつき、そこはもう二人の世界…
「ε-(ーдー)ハァ…勝手にやっておれ…まったく、見とられんわ…」
そう呟くと、凱亜はクルリと丸々とゆっくりと目を閉じた。
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