「ナル…大丈夫、俺に任せて?」 「シカ…」 「これでも俺、すげぇ勉強したんだぜ?俺が信用出来ない?」 「……ううん」
震える身体をギュッと自分の腕で抱き締め、暫く経ってナルトは顔を上げ、シカマルにニコリと微笑んだ。 シカマルはゆっくりと首筋に顔を埋めていく。
「ナルト…愛してる。」 「オレもシカのこと大好き…」 「優しくするから…嫌だったら言えよ?俺、いつでも止めるから」 「ダメだ。一年に一回しかないチャンスなんだぞ!オレが嫌がっても…その…止めなくていいから///」 「///…ナル…バカだな…一年後なんてすぐ来るだろ?クスクス… でもまぁナルトがそう言うなら、俺最後まで止めねぇよ?覚悟出来てんのか?」 「誰に言ってんだ」 「ったく、色気の欠片もねぇ…ま、それも悪かねぇな。楽しくて」
寝室には二人の楽しそうな笑い声が響く… それは次第に甘い囁き、歓喜の声へと変わっていった。
05//妊娠?//
朝…チュンチュン
「んあ…朝か………?!///」
シカマルの逞しい腕の中、目覚めたナルトは昨夜の情事を思い出して一気に血が上る。 見上げれば、解けた髪が頬にかかってあまり寝顔がよく見えない。 それでもやっぱりカッコイイなぁなんて思ってしまうあたり、自分も相当重症だと思う。 薄い唇から漏れる息一つでドキドキしてしまう。 起きるなよ…と祈りながら触れるだけのキスをする。 と、ふとそういえば子供は出来たんだろうか?と自分のお腹に目をやってナルトは目が点になった。
「……え〜っと……?……Σ(|||▽||| )」
ジーッと見つめては布団で隠し、隠してはまた見つめ…悠に数十分が経過した。 明らかに盛り上がった胸…触れてみればそれは柔らかく、感触は間違いなく女性のもの。 引き締まった肉体は女性特有のムニムニした身体へと変わっていた。 中心に当然あるべきものも、今は痕跡を残すだけだ…
うおぉぉぉぉぉ!お、女になってるーーーーーーーーーーーーーーーー!!(||゜Д゜)ヒィィィ っていうか、オレの筋肉返せーーーーーーーーーーーーーーーー!!
「何叫んでんだよ、ナル…ト…(○口○*) ポーカン。なんで変化なんてしてんだよ…」 「違う…って…うおぉぉぉぉぉ!!声まで変わってるし!( ┰_┰)」 「違うってお前、だったら…」 「シカマルぅ…オレ、女になっちゃった…」 「(゜Д゜) ハア?!」
「心配するな、それはちゃんと子が出来た証拠だ」 「子供が出来た証拠?」 「我ら物の怪は子を宿すと、子を産む為に女体へと変化するのだよ」 「マジかよ…っていうか、こんな身体じゃ任務に行けねぇ…」 「お前、子供が腹に居るのに任務に行く気だったのかよ!!」 「だって二、三ヶ月なら腹も出てこないし…適度の運動はいいって本に書いてあったんだもん!!」 「あったんだもんってお前なぁ…大体SSランク任務のどこが適度の運動なんだよ!!」 「オレにとってはあんなもん適度の運動だ!それに十ヶ月もじっとしてるなんて無理!!」 「無理って、しょうがねぇだろ?女はそういうもんなんだよ!! そんな奥さんをサポートする為に俺がいるんだろ?」 「うう…でも十ヶ月も任務に出れないなんて、耐えられねぇ…つーか、つまんねぇよ… だって、オレの任務もお前が引き受けたら一緒に居られる時間も減るんだろ?」 「…ナルト…」 「それならば心配ない。化物の血が流れているからな… 恐らく成長は早い。我と同じだとすると人間の十分の一…」 「つまり…1ヶ月もすれば子供が生まれるってことか?」 「そういうことだ。生まれるまでは女体化したままだから、ざっとひと月の我慢だ、ナルト」 「一ヶ月…しかも、身体元に戻るのかぁ…よかった。一生このままだったらどうしようかと思ったぜ」 「俺は別にこのままでもいいけどな…」
シカマルは後ろから抱き締めながら、ボソリと呟く。 ナルトは不安に瞳を揺らしてシカマルをジッと見つめた。
「やっぱり女の方がいいのか…?」 「そういう意味じゃなくて、お前元に戻ったらまた任務行くだろ?」 「そりゃそうだ。オレが行かなくて誰が行くって言うんだ?」 「…( ̄Д ̄;;) ったく…お前はホントに…俺はお前が任務に行くたびに、 心配で心配でしょうがねぇんだよ。このままならずっと俺の傍に居て、俺が守ってやれるだろ?」 「オレがそう簡単に死ぬかよ…それに、オレはいつだってお前の傍に居るだろ?」 「ナル…」 「シカは心配性だな」 「ああ、そうだよ。……お前のことに関してはな」
クスッと笑ったナルトを振り向かせて、柔らかい唇に己の唇を寄せる。
「やっぱ子供作るの早過ぎたかな…」 「?」 「こうやってお前とイチャつく時間が減る」 「阿呆」
屋敷を暖かい幸せそうな空気が覆っていた。
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