--各位殿

酉ノ刻、死ノ森入口マデ参ラレタシ

           四代目火影--

 

伝令を受け取った者たちは総じてその内容及び差出人に戸惑った。

そして恐る恐る死の森へ一人、また一人と向かう。

同じく伝令を受け取った三代目は、はてさてどうしたものか…と考えた末、

重い腰を上げ、初代火影と二代目火影とで連れ立って森へ向かった。

 

 

 

 

 

* 錯愕 - PUZZLER -

 

 

 

 

 

「おい、ナルト」

「なんだよ」

「森から来るってことは先導する人間が要るんじゃないのか?」

「う〜ん…そうだな。っつーことで朱寂、お前行っとく?」

「え゙…俺は嫌だぞ!!めんどくせぇ!(焦)」

「何でだよ?」

「じいさんたち守りながらあの森を抜けるなんて俺の実力じゃ無理」

「んなことねぇって。それにみんな一応それなりの忍だし、案内するだけで大丈夫だろ」

「…お前なぁ…あの森のトラップは現役の俺らでも有り得ないくらいレベル高いんだぞ?!

それを引退した爺婆や忍ですらない木ノ葉丸なんて行かしてみろ!一発で死ぬぞ…」

「そういうもん?」

「そういうもんだ」

「ねぇねぇ、何の話〜?僕にも教えてよぉ!!」

 

さっきから不満そうに朱寂とナルトの言い合いを聞いていた四代目が、ここぞとばかりに口を挟む。

そしてナルトは思いついた。

全員を責任もって守りながらも、無事に屋敷に辿り付けるであろう男…

 

「父さん(*´∇`*)じいちゃんたち迎えに行ってきて?」

「え〜ナルくんと離れ離れになるのはやだ!!」

「…しょうがねぇなぁ〜じゃあオレと父さんで行ってくるわ。あと頼んだ」

「了解。お前も親父には弱いんだな( ̄ー ̄)」

「うるせぇ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

四代目は嬉しそうに森の中へ掛けて行く。

その後を面倒臭そうについてくるナルトを四代目は不満そうに振り返る。

 

「ナルく〜ん、もっと楽しそうに行こうよ!!せっかく二人でお出掛けなのにぃ(>ω<)」

「ハイハイ…」

「もう!!にしてもただお迎えに行くだけで、なんでそんなに彼は嫌がったわけ?」

「アイツにもいろいろ事情があるんだよ…いろいろね」

「ふ〜ん、そっかぁ……ところでナルくん…」

「なに?」

「この森の所々に変なもの埋まってるよ…?」

「埋まってるねぇ(=´▽`=)」

「……この森昔はこんなじゃなかったよねぇ…?」

「なかったねぇ(o^∇^o)」

「………なんか有り得ないモノとかあるよ?」

「大丈夫☆森の外に出る時は作動しないようにしてあるから(゜∇^*)えへ」

「えへじゃなぁぁぁぁい!!つまり、森に入るときはこれ全部発動するんだよね?」

「勿論(*´∇`*)」

「…僕はいいけど、三代目とかコハルばあさんとかホムラじいとか死んじゃうんじゃない?!」

「だからオレたちが来たんでしょ?父さん(*´∇`*)」

「…そういうことか…」

「そういうこと☆」

 

事実を知って暫く後悔した後、四代目は急に顔を上げて楽しそうに微笑む。

 

「でも…これはこれでなんか楽しそうだよね!!カカシくんの間抜けっぷりとか見れそうだし」

「でしょ?」

「ねぇナルくん、だったらここはこうした方がいいんじゃない?」

「あ〜それいいかも☆じゃあ、ついでにあれも弄くって…」

「おお、さすが僕のナルくんだね☆いい感じ!!」

 

 

ウフフフフフ

 

 

森には不気味な笑いが木霊していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃入口では小さな混乱が発生していた。

 

「な…初代様に二代目様?!」

「三代目、これは一体?」

「…全部あのバカ蛇が悪いんじゃ…よりによって穢土転生など使いおって…」

「穢土転生?!…ということは、四代目火影というのは…」

「奴以外に四代目火影がおるかの…?」

「ゲッ…」

「ゲッ…って何よ…相変わらず失礼だねぇ、カカシくんは」

「先生?…とナルト?!」

「やっほー、カカシ先生」

「あれぇ、ナルくんはカカシくんと知り合いなの?」

『ナルくん?!』

「うん、担当上忍なんだ」

「ああ、下忍の方ね」

『下忍の方?!』

「さっさと行くってばよ?父さん」

『父さん?!』

「なんかみんな面白いねぇ…」

「そうだね…」

「みんな僕たちにちゃ〜んとついて来てね☆『はぐれたらどうなっても知らないよ(*´∇`*)』

『……』

 

親子の楽しそうな微笑に見惚れつつも、何故か覚えた一抹の不安を掻き消す様に

皆が森へ突っ込んで行った。

そして…

 

 

ウギャーーーーーー何じゃこりゃぁーーー!!

 

『(*≧m≦*)ププッ』

『四代目とその息子…恐るべし…ガクッ』