扉を開けるとそこは戦場だった…

 

 

 

* 親子喧嘩 - QUARREL -

 

 

 

 

「こんのハゲオヤジ!!霊体じゃ当たんねぇじゃねぇか!ずりぃぞ実体現せ、実体!!!」

「へっへ〜ん、ヤダもんね〜っていうかまだチャクラ回復してないから無理☆」

「じゃぁなんで術使えるんだよ!つーか、身体は霊体のくせになんで術は本物なんだよっ!!」

「だって術は現実に使ってるんだから本物なのは当たり前でしょ〜ナルくんもまだまだだね〜(o^∇^o)」

「ちくしょ〜…ん?」

 

ニヤリ、ナルトは俺を見て確かにそう笑った…

 

「いいところに来た天才!」

「…」

 

何も言わずに回れ右をした俺の首根っこをナルトは易々と捕まえ、訳のわからないことを口走る。

 

「霊体を実体化させることできねぇ?」

「はああ?!何してんだてめぇ、まためんどくせぇ…」

「つかできるよな?」

 

半ば脅しである。俺は冷や汗を流しながら暫く考える。

 

「影分身作って、中に叩き込んで身体の周りに結界張って逃げられないようにする?」

「んじゃ、オレ影分身作るから、お前叩き込む役な」

「え゙…」

 

押し出された先にいるのは誰もがよく知る里の有名人。

それもこの世に存在するはずのない男…

 

「四代目火影…?!マジかよ…ナルト、てめぇマジで何してんだ!!(滝汗)」

「ああ?このハゲオヤジが言う事聞かないわ、家は破壊するわ…オレ大変だったんだぞ!」

「…?いや理由になってねぇし!!」

「んなことより、さっさと行けぇぇぇぇぇい!」

 

憐れ蹴り出された俺は焦った。

 

--いや…無理、絶対無理!あんなおどろおどろしい物体をどうにかするなんて無理!!( ┰_┰)

 

そう思っている内に、ミナトの放った超特大螺旋丸が迫っていた。

俺は一瞬で結界を張り、なんとか持ちこたえる。

 

「やるねぇ、キミ。おや?もしかしてシカクの息子??」

「オヤジを知ってるんすか?」

「勿論知ってるとも。彼にはいろいろ世話になったからねぇ…へぇぇ、シカクそっくりだねぇ」

「スキあり!!」

「甘いょナルくん☆パパに勝とうなんて数億年早いよぉ〜(*´∇`*)大まけにまけても十年早いね」

 

--数億年…ていうか、一気にまけ過ぎだろ…

 

「甘いのはどっちだ?」

 

--つっこまねぇのかΣ(; ̄□ ̄)

 

「なっ、影分身だって?!ナルくんこんな事も出来るのか〜さすが僕の息子だねぇヽ(=´▽`=)ノ」

「シカマル、今だ叩き込め」

「…チッ…呪わないでくださいね…うりゃぁ!」

 

四代目実体化計画完了。

 

「へぇ〜こんな実体化の方法があるのかぁ〜これならチャクラも消費しないしバッチリだねぇ〜

これからは毎日ナルくんが抱っこできるなぁ☆」

「…なんか喜ばれてるぞ…」

「…とりあえず攻撃だ!攻撃はもう当たるんだからな!!」

「甘いね…甘すぎるよナルくん☆霊体の時は早くナルくんをギューッてしたくてチャクラ抑えて戦ってたんだよねぇ〜

つまり、実体化した今僕は無敵さ〜」

「父さんも忘れてるんじゃない?こっちは二人いるんだからな。オレとシカマルは木ノ葉最強コンビなんだぞ!!」

「そうなの?」

「…///」

「キミ…ナルくんの何?…ゴゴゴゴゴゴ

「何って…お友達です…ヒィィィ」

「フフ…覚悟してね☆ナルくんは僕のナルくんなんだからぁぁぁ!!」

「アホか…」

 

ボカッという小気味良い音と共にミナトはヘナヘナと崩れ落ちた。

勝敗というのはいつも気を逸らした者が負けるもの…此度の親子喧嘩はナルトの戦略?勝ちであった。

こうしてかつての四代目火影はナルトとシカマルによって足蹴の刑に処された。

 

「俺こんなことしてていいのか…?」

「いいんじゃねぇの?」

「酷いょ、ナルく…グハッ」