「何か言いましたか?」 「あれ〜おかしいなぁ?アンタ耳悪いんじゃない?」 『ナルト?』 「聞こえなかった?オレ、五月蝿いって言ったんだけど(*´∇`*)」
ナルトは結界から抜け出し、敵に近付いていく。 すかさず、敵がナルトを取り囲んだ。
閑 * バラしたいお年頃3 - AGE3 -
「ナルト!何やってんのよ、早く戻りなさい!!」 「このウスラトンカチが…お前でどうこうなる相手じゃねぇ!帰って来い!!」
仲間たちの必死の叫びなどナルトには一切聞こえていなかった。 耳の中で鳴り響くのは敵の隊長らしき男の言葉…
<キミハイラナインダッテ>
そして目の前に広がるのは悔しそうに唇を噛み締めたシカマルの苦しげな表情…
「あ〜あ…ナルトを怒らせるなんてバカだね、アイツ」 「カカシ…まさかうずまきが…」 「まぁ、見てなって」
この場に不釣合いなほど楽しげな笑みを浮かべて、カカシはナルトを見つめていた。 それに倣ってアスマと紅も目を向ける。 一瞬だった…下忍たちには何が起こったのかわからないほど僅かな時間。 アスマたちは大きく目を見開き、目の前の光景が信じられないとばかりに頭を振る。 ナルトを囲んでいた数人の草忍たちが瞬く間に肉塊へと変わった。 本来なら吐き気を催すほどグロテスクな場面にも拘らず、 誰もがキラキラと光る糸…否、ナルトに見惚れた。 ナルトは見る間に肉塊を蒼い炎に変え、静かにシカマルに目を向ける。 シカマルがニッコリと微笑み、ナルトはフンッと恥ずかしげに目を逸らした。
「金色の髪…鋼糸…その雰囲気…キミが白狐ですね」 「そうだ」 「そして、どうやらチェックメイトみたいですね?」 「めんどくせぇが、その様だな」 「まさかキミみたいなダークホースが潜んでいたとはね…」 「利用して悪かった」
いつの間にか自分を捕まえていた男を倒していたシカマルは、素早く隊長らしき男の 後方に移動し、小さな声で謝罪すると躊躇いもなく男の喉を掻き切った。 そしてそれらを深紅の炎に変えるとナルトの前に移動する。
「ナルト…」 「オレの負けだ」 「そういえば、そんな賭けしてたっけ…」 「忘れてたのかよ…んで、何が望みだ」 「ん〜んじゃ、俺の物になって」 「……そんなことでいいのかよ」 「いい。っていうかそれしかいらねぇ…今回の件で俺は自分の気持ちがわかっちまったから」 「ふ〜ん」 「で?返事は?」 「いいよ」
「ラブラブのところ悪いんだが…」 「どういうことか説明してくれる?(⌒-⌒)」 「ナルトくん…さっきの人が言ってた白狐っていう暗部なの?」 「っていうか、シカマル〜お前がもしかして朱寂だとか言わないよねぇ?」 「ウスラトンカチが…どういうことか教えろ」 「そうよ!ちゃんと説明して!!」 『ナルト!!』 『シカマル!!』 「どういうことって言われてもなぁ…」 「めんどくせぇな…」
ナルトとシカマルは顔を見合わせるとニッコリと微笑む。
『オレ(俺)たちは暗部です!』 「っつーことで」 「んじゃ」
二人は風のように跡形もなく消えてしまった。
「すげぇ…」 「ワン!」 「マジかよ…」 「信じられない…」 「カッコイイ///」 「…驚いた…」 「ナルトのプロマイド…( ┰_┰)」 「カカシ…アンタそんなもんで釣られたの?!」 「お前にとっちゃそんなもんでも、カカシにとっては宝物なんだよ…そっとしておいてやれ」
「くそぉ…こうなったら次こそは『詳しい事聞き出してやる!!』
翌日、面倒臭そうに皆の質問攻めに答える二人が居たとか。
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