会場に舞い散る真白な羽根…

ナルトは暢気にその羽根を眺めていた。

 

「キレイだな…」

 

そっと手を差し伸べ、掌に乗った羽根をふんわりと包み込む。

勿論幻術返しなどとっくに済ましている。

掌の中の羽根をギュッと握ると、ナルトはゆっくりと下を見下ろした。

自分をじっと見つめる我愛羅に、フッと口の端を上げる。

それを了承の意思と取って、我愛羅は森へ向かって消えた。

それを追うようにサスケが消えるのを確認し、ナルトはゆっくりと目を閉じその場に倒れた。

 

 

 

 

 

 

 

* 我愛羅2 - GARRA2 -

 

 

 

 

 

 

 

「サクラ、シカマルと…ナルトを起こしてサスケを追え」

「シカマルとナルトですか?!」

「そうだ(シカマルの頭脳は使える…それにナルトがいれば何とかしてくれるだろう…)」

「わかりました」

「俺の忍犬を連れて行け(いろいろナルトのこと報告してもらわないとね〜vv)」

 

里の一大事にも拘らず緊張感のない男の熱い視線にナルトはこっそり嘆息すると、

何も分からないフリをして起き上がった。

少しは緊迫しろ、と警告の意味を以って投げたクナイはカカシが避けた為にガイに刺さった。

ナルトはフンッと鼻で笑ってサクラたちと我愛羅を追った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

途中シカマルはナルトたちを追ってきた忍たちを足止めすると言ってその場に残った。

ナルトが安心して我愛羅の元へ向かうのを見届け、シカマルは素早く印を組み暗部姿に変化する。

やってきた砂の忍たちに森の10km四方に強い結界を張るように指示し、シカマルは次の計画へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よっしゃ〜到着vv」

「ナルト?」

「サクラちゃんと犬はちょっと後ろに下がってて(*´∇`*)我愛羅覚悟しろ?」

「ナルト!お前…」

「サスケ、こっからはこのうずまきナルトに任しとけ!!」

 

--これが…これがあのナルトなのか?!

--ナルトってこんなに格好良かったっけ…///

 

「よく来たなナルト…お前と戦えて俺は嬉しいぞvv」

『?!』

「オレもだ我愛羅v」

「俺はずっとお前と戦ってみたいと思っていた」

「いっつも風影のおっちゃんとかに止められてたもんなぁ〜里が壊れるって(=´▽`=)」

「尾獣同士の戦いは地形も変えかねんからな…」

「にしても、よくもオレの木ノ葉を襲ってくれたな!!覚悟しろよ〜」

「ふん、安心しろ!木ノ葉がなくなったら俺が養ってやるから(o^∇^o)」

「なんか嫁に行くみてぇじゃん…( ̄Д ̄;;)」

「ナルト、俺とお前で世界を牛耳ろう!」

「それはなんか惹かれるもんがあるな…しか〜し!この里はじいちゃんの大事な宝物だからな、

そう簡単には渡さねぇよ!!」

「フッ…それはどうかな?」

「そっちこそオレを甘く見るなよ…サクラちゃん、結界張れる?」

「え?普通には張れるけど…」

「あ゙〜それじゃマズイな」

 

ナルトはゆっくりと印を組み、サクラが張った結界に二重掛けをする。

 

「サクラちゃん、この中から動かないでね(*´∇`*)我愛羅、もうちょい奥でやろう!アイツらに被害与えたくねぇ」

「そうだな…俺もなるべく自由にやりたいから、邪魔者はいないほうがいい」

 

そう言ってナルトと我愛羅は森の奥へと進んで行った。

その二人を見ていた二人と一匹は唖然とする。

 

「ナルト…いつの間にこんなこと出来るようになったのかしら…?」

「信じられん…あれがうずまきナルトか…」

「クソ…ナルトの奴!俺はまだ弱い…ちくしょう!!(こうなったら里抜けして大蛇丸に弟子入りしてやる!!)」

 

ナルトの成長に嫉妬し、ショックを受けたサスケはこの時初めて里抜けを決意した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、三代目は…

風影の皮を被った大蛇丸と戦闘を開始していた。

そして今、大蛇丸は特殊メイクを剥がしその素顔を晒す…

 

『うげ…』

 

その場に居た誰もが吐き気を催した…大蛇丸の部下でさえも。

 

「どいつもこいつも失礼ね!!(`へ´)プンスカ」

 

プリプリと怒りながら大蛇丸は素早く印を組んでいく。

 

「その印はまさか…」

「そのまさかよ、センセvv」

「……キショイ…」

「何か言いました?」

 

舌をチロチロ出しながら迫る大蛇丸は化け物並みに気持ち悪く、

三代目はフルフルと必死で否定の意思を示した。

そうこうしている間に大蛇丸は印を組み終え、聞きたくない術名を口走る。

 

「穢土転生!!」

「…やっぱり…Σ(; ̄□ ̄)」

 

三代目は焦った…別に術自体はなんてことない死者を口寄せし、操るだけの術だが…

呼んだものが悪い…っていうか悪過ぎる!

その場に居た暗部、そして四神たちも同様に思っていた。

一つ…二つ…と現れる棺桶に、三代目は必死で術返しを行う。

 

--三つ目だけは何とか…いや、なにがなんでも阻止しなくては!!

--なにがなんでも阻止して下さい、三代目!!!!!

 

三つ目の棺桶が真ん中くらいで止まったのを見て、朱寂たちは大きな溜息を吐いた。

が、最も安心したのは三代目である…

あれが出てきてしまっていたら、あれとまず最初に戦わなければならないのは三代目自身だからだ…

ホッと胸を撫で下ろし、三代目は初代、二代目火影を見つめる。

 

「初代、二代目…お久しぶりでございます」

「おお猿か、久しぶりじゃのう」

「元気だったか?」

「はい」

「そういえばこっちにに四代目が来ておる筈じゃが、彼奴には会ったか?」

「はぃ?!Σ(; ̄□ ̄)」

「いや〜奴が居らんようになってから、心晴れ晴れじゃ…のう、兄者?」

「そうじゃな…彼奴が来てからというもの大変じゃった…」

「あの…初代、二代目…四代目は死神の腹の中では?」

「ああ、死神の腹の中もあの世も全部繋がっておるんじゃよ…その所為でワシらは…」

「…ご苦労されたのですね…しかし、こっちに来ておるとは初耳です…一度息子に聞いてみましょう」

「ちょっとぉ、老人たちの無駄話はあの世でして頂戴!!」

「忘れとったわ…ワシらはお主と戦わねばならないようじゃの…」

「しかし、口寄せされたからと言ってこの蛇みたいな奴に従う義理もない。兄者、猿に加勢しよう!」

「そうじゃの…」

「え゙…」

『歴代火影三人と蛇一匹か……(ΦωΦ)ふふふ・・・・』

 

 

ぎやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!