「俺…エビス先生はもう嫌なんだ、コレ!だからナルト兄ちゃんが俺の先生になってくれ!」 「オレってばただの下忍だってばよ?」 「ナルト兄ちゃんはなんかただの下忍って感じがしないんだ、コレ」 「へ〜子供っていうのはやっぱ敏感なのかねぇ?さすが三代目のお孫様だな…」 「兄ちゃんだって子供だろ!それにお孫様っていうな、コレ。それでどうなんだ、コレ」 「そうだな…いいってばよ」 「やったぞ、コレ!ところで、兄ちゃんはホントはなんなんだ?」 「妖怪」 「え…妖怪なのか、コレ?」 「そうだ。それでもオレと修行する?」
ナルトは試すように冷たい笑みを浮かべ、僅かに口元を歪める… その様子に木ノ葉丸は何か言わなければと、慌てて叫んだ。
「そ…そんなの怖くないぞ、コレ!!だってナルト兄ちゃんはナルト兄ちゃんだろ?!」
予想外の回答にナルトは一瞬目を見開いたが、すぐに満足そうにニッコリと木ノ葉丸に微笑みかける。 その笑顔に見とれた木ノ葉丸は、ナルト兄ちゃんはやっぱり妖怪かもしれない…と思った。
閑 * 木ノ葉丸 - KONOHAMARU -
「でもなんだってお前、そんなに火影のじいちゃんに食って掛かるんだ?」 「俺はじじいを倒して火影になって自分を認めてもらいたいんだ、コレ!」 「そうか…それならばまずは色気で洗脳することを覚えろ!」 「色気で洗脳?それでじじいを倒せるのか、コレ?!」 「勿論!!」 「よ〜し!頑張るぞ!!」 「いいかぁ〜基本はボン!!キュッ!!ボン!!だ!そして最も大事なのは笑顔だってばよ!」 「おす、おやびん!」 「んじゃ、やってみろ!」
「よし、なかなかいいぞ!これをマスターすればじいちゃんだけじゃなく、大人の男はほぼ倒すことが可能だ!!」 「女はダメなのか、コレ?」 「対女用はこれだってばよ」
ナルトは素早く印を組むと二十歳くらいの青年に変化した。 長い金髪に美しく輝く藍い瞳…そして口元には眩しいほどの笑顔が浮かんでいた。 その笑顔に、木ノ葉丸は幼いながらもちょっと興奮してしまった。
「おお…///ナルト兄ちゃん…これ対男でも結構いけそうだぞ、コレ!!」 「そうか…?同じ男だぞ??」
ナルトは自分がどれほど人を惹きつける美貌を持っているか自分では気付いていない為、 全く意味が分からず首を傾げた。 その頃木ノ葉丸の専属教師であるエビスは居なくなった木ノ葉丸を探していた。
「!!あそこだ!」
が、そこはエリート教師…簡単に木ノ葉丸たちを発見し、即座に姿を消した。
「見つけましたぞ、お孫様!!(この化け狐め…)」 「もうお孫様なんて呼ばせないぞ、コレ!!ナルト兄ちゃん直伝、忍法 お色気の術!」 「なんとハレンチな!!おのれ、うずまきナルト!」 「兄ちゃん…俺まだまだダメだぞ、コレ…」 「フッ…オレが手本を見せてやる!忍法 影分身の術」 「おお!すごいぞ、コレ!!」 「そんなもので倒れるほど私はミズキの様に甘くはありませんよ!!」 「甘いな…お色気の術ミックス、忍法 ハーレムの術!」 「なんとっ?!Σ(; ̄□ ̄)」
ドゥブッハ〜(鼻ぢの噴出す音)
「すげぇぞ、コレ!」
--まさか私が九尾のガキごときに…にしてもなんと可愛らしいvv
「洗脳完了(ニヤリ)」 「俺にもそのハーレムの術教えてくれ!」 「ダ〜メ。お前にはまだ早過ぎるってば」 「お色気の術が出来たらいいのか、コレ?」 「そういう意味じゃないってばよ」 「じゃあなんでだ、コレ!」 「ハーレムの術はただ鼻ぢブーさせる為の術じゃない… 鼻ぢブーと同時に特殊な幻術を掛ける大技だってば(=´▽`=)だから、お前がオレに追いついたら教えてやるってばよ」 「本当か、コレ!追いつくって…下忍なんてすぐなれるぞ、コレ!!」 「下忍?」
面白そうに笑って、ナルトは印を組む。 そして現れた姿に木の葉丸は唖然とした。 漆黒を纏った長い金髪の青年…その腰に揺れる狐の面…
「さっきの対女用お色気の術より綺麗だ…コレ…」 「驚くとこ違うだろ…( ̄Д ̄;;)」 「あっそうだった…ナルト兄ちゃんあん「シーーーーッ」 「これは二人だけの秘密だ(*´∇`*)」 「わかったぞ…コレ///」
ナルトはシーッと細長い人差し指を木ノ葉丸の口に当て、ゆっくり顔を近づける。 息が掛かるくらい近くでナルトの笑顔を見てしまった木ノ葉丸は、 まるで幻術にでも掛かったように顔を真っ赤に染めてコクコクと頭を上下させた。
「頑張れよ、<木ノ葉丸>(^-^)」
そう言って一瞬で消えてしまったナルトに感嘆の息を漏らすと、木の葉丸は嬉しそうに微笑んだ。
--ナルト兄ちゃん…名前…俺の名前呼んでくれた…
「エビス先生起きろ、コレ」 「あれ…ナルトくんは…」 「なに寝ぼけてんだ、コレ。早く修行するぞ!!」 「お孫様?」 「早くナルト兄ちゃんみたいになって、もうお孫様なんて呼ばせないぞ、コレ!!」
エビスは不思議そうな顔をしたが、すぐに笑顔で木ノ葉丸を見つめた。
「頑張って下さい、木ノ葉丸様」 「え…あ、当たり前だ、コレ!///(これもナルト兄ちゃんの洗脳の成果か、コレ?!)」
水晶でその一部始終を見ていた三代目は、一抹の不安を覚えつつも満面の笑みを浮かべた。
--ハーレムの術…いろんな意味で恐ろしい術を作り出しおって…
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