「何だよこれ…」 扉の向こうは深い森だった…
壱 * 鹿丸2 - SHIKAMARU2 -
森を少し歩くとその先に馬鹿でかい家が見えた。 ナルトはその家にズカズカと侵入し、オレにも入るように促した。 もう何がなんだか訳がわからねぇ。
「ここは?」 「あぁ、ここ?オレの家〜だってあの家狭いじゃん? それにオレみたいな奴の家に禁書とか置いてあったら問題だろ?」
そう言ってナルトが指差した先には巨大な書庫が… ナルトの部屋で見たものとはレベルの違う大きさ、内容物に空いた口が塞がらないとはこのことだ。
「何だよこれ…」
もう何度目かという同じ言葉を繰り返す。 深呼吸をし、最大の謎を問いかけてみる。
「ここは異次元なのか?」 「残念(*゜▽゜)ノ此処は以前お前たちに出会った森の奥だから現実に存在してる場所☆ っていうか、お前意外にメルヘンだなぁ〜(=´▽`=)」 「う、うるせぇ///っつーことは、ここは禁忌の…森か?」 「そぅ♪いやさぁ、いちいち走って移動するのだりぃし、里の奴に会うとめんどくせぇから、空間を繋げてみた。 あっ、ちなみにナルトオリジナルね。いやぁやってみりゃできるもんだよなぁ☆」 「いや、できねぇよ…( ̄Д ̄;;」 「そうかぁ?思ったより簡単だぜ?」
そう言って説明されても全くのチンプンカンプンだった。 一体何者なんだ… オレは思ったことを口に出してみる。
「ところで、お前は一体何者なんだ」
その一言にナルトの顔が一瞬にして曇った。
「オレは…」 「九尾の件なら知ってる」 「なん…で…」 「お前が何で里人から嫌われてるのか気になって調べた」 「そっか…」 「じゃ〜な〜くて〜んなことどうでもいいんだよ! オレが言いたいのは何で今まで隠してたかってことだ!!こんな楽しすぎる事を」
きっとオレの目は巻物になっていると思う。 そのオレを見て、驚いていたナルトは面白そうに大笑いする。
「やっぱお前おもしれぇよ、シカマル。オレの人選は間違ってなかった」 「人選?」 「そ。今里人手不足でさぁ、解決策としてオレが優秀な奴を見つけて育てようと思ってさぁ」 「んじゃ、合格ってそのことか?てかなんでオレ?!」 「だってさぁシカマル頭いいだろ?参謀に欲しいなぁと思って☆」 「…なんで知ってんだよ・・・」 「そんな機密でもない情報、すぐ手に入るに決まってんじゃん。諜報の初歩だってば(*´∇`*)」 「そうだ!それで思い出した。お前その語尾の『てば』は作り物なのか?」 「うん、普通は使わねぇ(*´∇`*)」 「…まぁ、お前って事には変わりねぇからいいか」 「やっぱ変な奴…」
そう呟いて、ナルトは誰もが見惚れるようなキレイな微笑みを浮かべた。
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