「まさかアスランがこんな方だったなんて…」

「そうだね…まさかアスランがこんな女たらしだったなんて…幻滅だよね」

 

デュランダル議長は死に、メサイアも破壊された。

自国への謂れのない攻撃は見事に阻止され、オーブ陣営は歓喜の渦に呑まれていた。

その中で不穏な空気を放つ二人…ラクスとキラは恐ろしいほど可愛らしい笑顔を浮かべ寄り添っていた。

 

 

 

 

 

//アスラン被害者の会//

 

 

 

 

 

「メイリンさんを連れていらした時からおかしいとは思ってましたけど、まさかこれ程とは思いませんでしたわ」

「うん、そうだね」

 

今この月面都市コペルニクスにはザフトもオーブも入り乱れている。

かく言うAAも修理・補給の為に立ち寄ったのだが、そこには当然ミネルバのクルーやイザークたちも居る訳で…

キラとラクスの怒りの原因は正にそこだった。

アスランをカガリに譲り、実質振られ組となった二人はかげながらアスランたちを応援する事を誓い、

<アスカガ応援団>を結成したにも拘らず、当のアスランはカガリを置き去りにしてザフトに行ってしまったばかりでなく、

ミネルバで乱れた生活を送っていた…というのが彼らの見解だ。

 

「うわぁ…あのシンって子、完全に逝っちゃってるねぇ…ここにニコルって人が居たらタメ張れるね」

「まぁ…それを言うならその隣のメイリンさんのお姉様だってカナリですわ…姉妹揃ってお凄いこと…」

「ここにミーアが居たら大変だっただろうね…取り合いが」

「そう…ですわね…」

「あっ!…ごめん、ラクス」

「構いませんわ、キラ。私たちは彼女を心に刻んでおかなくてはならないんですもの…アスランの被害者として」

「あ…イザークが近寄って行ったよ」

「さすがに新手に取られるわけにはいかないという事ですわね…」

「そうだね…あ〜職権乱用しようとしてフェイスのシンに負けてる…」

「憐れ…ですわ…ここにデュランダル議長が居なくて命拾い致しましたわね」

「アスランはどうやらシンって子がお気に入りみたいだね」

「そうですわね…どことなくキラに似ているところが子憎たらしいですわ…」

「ラクス…」

「キラの方がずーっと可愛らしくて美しいのに、アスランったらどんな目をしてらっしゃるのかしら?」

「ラクスこそとーっても可愛くて格好良くて、でもちょっと儚いところとか僕は大好き(o^∇^o)」

「キラ…」

『ホントアスランって見る目ないよねぇ(ですわ)』

「ま、カガリは僕に似て可愛いからいいけどね…あっそうだ!こうなったら応援団はやめて、

カガリも入れて<アスラン被害者の会>作らない?」

「賛成ですわ!!さすがキラvv」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの二人飽きねぇな…」

「///っ?!ディアッカ!!」

「なんだよ、そんなに驚くことねぇだろ…ったく」

「……」

「で、そろそろ考えてくれる気になった?」

「え…///」

「俺はまだ諦めてないんだけど?」

「……友達から

「あ?」

「友達からなら考えてあげてもいいわよ!!///」

「…///マジ?…やりぃ!!」

「もう…///」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ボウズたちは相変わらず楽しそうだねぇ〜」

「ムウ」

「俺たちも楽しまない?」

「え゙…///」

「まずはフロだよなぁ〜一緒にvv」

「…ねぇ、あなた記憶なくして変わったんじゃない?」

「ん〜昔より素直になったっていう方が正しいかな?」

「///バカ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アスラン、あれってラクスさんですよね?」

「そうだけど?」

「いいんですか…その…」

「ああ、ラクスとはもう婚約者ではないし、先の大戦からずっとああだから…」

「やっぱり未練とかあるんですか?」

「ちょっと、シン!」

「あるといえばあるかな…(キラの方に)」

「そういえば、お前あのオーブの代表とはどうなったんだ?」

『え?!そういう関係だったんですか?』

「あぁ…カガリは今国の事で忙しいからな…落ち着いたら…」

「え、じゃぁ今フリーなんですか??」

「そうなのか?」

「別に俺はフリーとか…(っていうかメイリンだけならまだしも何故イザークまで?!)」

「恋人作らないんですか?」

「今は作る気はないな…(キラ以上の奴なんてそうそう見つからないし…)」

 

この瞬間周囲から落胆の声が漏れた…

 

「にしてもAAの人たちっていつもこうなんですか?」

「そういえば…気付けばいたるところでイチャイチャと…(あぁキラ…ラクスとそんなにベタベタと…)」

「そういえばそうだな…チィッ…ディアッカの奴ちゃっかりしてやがる…隊長の俺を差し置いて!!」

「そういうお姉ちゃんたちだって〜ね、アスランさん?」

「あ゙ぁぁぁぁぁ!!メイリン、あんた何アスランにくっついてるのよ?!」

「え〜だってぇ」

「だってじゃない!!アスランから離れろ!」

「イザーク…何もそこまで…」

「ひど〜ぃ(・_・、アスランさ〜んvv」

『離れろ!』

「…何なんだ一体…(あ…!!キラが狙われてる!)」 DASH−−→

『アスラン(さん)?!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ようキラ」

「記憶戻ったんですね、ムウさん」

「相変わらず可愛いなぁ…」

「ホントよねぇ〜ラクスさんが羨ましいわ…あと十年若かったら」

「だよなぁ…ま、俺は男だけどさ」

「あら、年齢も性別も関係ありませんわ。要は心ですもの…ねぇキラ?」

「うん、そうだね(*´∇`*)」

『そうだったのか…』

「アスラン…いつの間に…」

「あ…いや…その(なんでそんな目で睨むんだキラ!!)」

「あっ、マードックさん!」

「おおボウズ。どこも怪我してねぇか?」

「大丈夫です。マードックさんたちの方こそ大丈夫ですか?」

「俺たちはそんじょそこらじゃやられねぇよ(あぁ…可愛いなぁ…)」

「クソッ…キラちょっと来い!」

「え…えぇ?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら、連れ去られてしまいましたわ…しょうがありませんわね…ε-(ーдー)」

「嬢ちゃんも大変だな」

「えぇ…でも私ああいうのも結構好きですのvvv」

『腐女子だ…』

「これだからキラは誰にも渡したくないんですわ」

「え?でもラクスさん、アスランくんは…」

「私が好きなのは最初からキラだけですわ。アスランの事は親同士が勝手に決めた事ですもの…元々眼中にありませんわ」

 

--キラ(くん)、騙されてる!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「痛いよ、アスラン」

「すまない」

「なに怒ってるの?」

「お前には危機感がなさ過ぎる!」

「はあ?!」

「みんながお前を狙って近付いてるのがわからないのか!!」

「な…そんなの知らないし…っていうかアスランはどうなんだよ!」

「何だよ」

「そこら中の奴に色目使ってさ…節操なさ過ぎ…」

「Σ(; ̄□ ̄)…俺がいつそんな事をした?!」

「さっきしてたじゃないか…あのシンって子とかメイリンとかメイリンのお姉さんとかイザークとか、その他諸々!!」

「俺はそんな……?!キラ…?」

「何?」

「お前、もしかして嫉妬してくれてるのか?!」

「な…なんで僕がそんな…///」

「キ〜〜〜ラ〜〜〜〜vvvvv」

 

ポカ。

 

「え?キラ??」

「やめてよアスラン!アスランにはカガリが居るでしょ??」

「カガリはお前に似てたから!本当はお前が好きなんだキラ!!それにカガリだって本当は「…サイテイ」

「へ?」

 

バチコーン!!

 

「もうアスランなんか知らない!馬に蹴られて死んじゃえぇぇぇぇぇぇ」

「あぁ〜〜〜キラ〜〜〜(なんて古風な…)(_TдT)」