「読んでみろ」

 

ナルトは機密文書であるにも関わらず、巻物をぞんざいに投げて寄こした。

俺はユルリと巻物を紐解いていく。

一見して日記のように見えるが、それは…やっぱり日記だ。

寧ろラブレター?

しかし、その文面の至る所に…

 

「音の機密情報…まさか、これってサスケか?!」

「正解(=´▽`=)」

「でも、なんで…」

「サスケは里抜けしたと見せかけて、実は音の調査に行かせてんだよ。

ついでに修行して、音の術の全てを奪って来いとも指令を出してある」

「マジかよ…でも、五代目も知らないんだろ?」

「敵を騙すにはまず味方からって言うだろ?」

「……そうだけどよ…」

 

 

 

 

* 手紙2 - LETTERS2 -

 

 

 

 

「にしてもサスケってすげぇよなぁ〜日記にしか見えねぇのに、本当は音の秘密が

至る所に書かれてるんだぜ?この前なんて、音隠れの里全体の見取り図くれたし」

「ちょっと見せてくれ」

 

ナルトは俺が苦労して開けた引き出しの中から一枚の紙切れを取り出した。

その紙には丁寧に里の全体図が描かれ、一部に赤い印がつけられていた。

どうやら、サスケはここに住んでいるらしい。

そのすぐ下あたりに書かれている文字に俺は注目した。

 

「会いたい…ねぇ…」

「あ〜それなぁ…アイツ何考えてんのかなぁ?」

「?」

「今日、実は会いに行ってきたんだよ」

「なんだとっ?!音に行って来たのか?」

「おう。態々俺を呼び出すから、重要な用事があるのかと思ったらさ〜

何も用はないとか言いやがって…んで、ぶちのめして帰ってきた」

「……(ノ_-;)ハア…サスケ、お前の気持ちは報われねぇよ…」

 

一瞬、新たなライバル出現かとも思ったが、どうやらサスケは目ではないようだ…

と、シカマルは妙に納得していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、サスケは…

 

「ナルトの奴…照れやがって///あ〜にしても、久々のナルトは可愛かったなvv」

 

ナルトに殴られた頬をさすりながら、サスケはニヘラと怪しげな笑みを浮かべていた。

殴られたのはナルトが照れを隠す為だと判断したらしい。

どこまでも都合よく出来ている頭脳を働かせながら、サスケは次はどんな手紙を書こうか

ペンをくるくる回しながら考えていた。

と、同時に少し不安になる…

 

「ああ…俺の愛はちゃんとナルトに届いているんだろうか…こうして一週間分の日記で

俺の気持ちを毎週伝えているが、一向に返事はくれないし…

だが、こうして会いに来てくれたし…もしかして、ナルトも俺のことがvv」

 

 

 

 

--俺の愛しいナルトへ…

○月×日

今日は、蛇から音で厳重に保管されている秘伝の術とやらを教わった。

だが、俺はお前の事で頭がいっぱいで、すぐにでも忘れてしまいそうだよ。

だから、書き留めておかないとな…

☆音隠れ秘伝 ○×▽の術☆

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・略・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

○月○日

今日は朝から最高に気分がいい。

なんてったって、愛くるしいお前の夢を見たんだからな…フッ

もう少しでチッスできるところだったのに、蛇の奴に起こされた。

どうやらこれから雨隠れに行くらしい…

次はいつ会えるかわからないが、お前の為に土産を買わないとなvv

それにしても、蛇は朝異常に隙だらけだ。

どうやら寝ぼけているらしい…奴を狙うなら朝だな。

ああ、お前の朝寝ぼけた顔を思い浮かべたら…(自主規制)

                       愛を込めて

                       ナルトラヴァーvvサスケ--

 

 

 

 

 

「ナルト、待っていてくれ!すぐに届けるからなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」