「ナルトらしいな…」 「あ?」 「双子ときたか…まさかこう来るとは考えもつかなかったぜ」 「オレは欲しいモノは絶対に手に入れるの(*´∇`*)」 「…ったく、お前はすげぇよ」 「今わかったのか?」 「いんや〜前から知ってたけどさ。とにかく、よく頑張ったな」 「ありがと。お前がずっと手ぇ握ってくれてたお陰。ごめんな…痛かっただろ?」
出産の際にシカマルはずっと傍らで手を握っていてくれた。 出産の痛みから知らずシカマルの手に爪を深く食い込ませてしまっていたことが どんな痛みにも耐えられると自負していたナルトとしてはどことなく心苦しかった。 爪がきつく食い込んだために出来た傷が今もまだ生々しい。 その傷にナルトはそっと唇を這わす。
「別になんでもねぇよ、これくらい。それにこれは俺が望んでやったことだし。 だって俺ら夫婦だろ?…お前の苦しみを俺も少しでもいいから貰いたくて」 「シカ…ありがと。オレも同じ気持ち。楽しい事も辛い事もシカマルと一緒に乗り越えていきたい」 「うん」
07//お披露目//
「あ〜コホン…ラブラブのところ申し訳ないんだけどねぇ〜『僕(俺)(私)たちにも見せてくれない?』 「お〜みんなぁ、来てくれたのか?」 「当たり前じゃない!それよりナルト、名前は?」
ゾロゾロと友人たちがナルトの病室に集合する。 子供たちの名前を聞きつつもいのは勢い良くナルトにじゃれついた。 そのいのの首根っこを引っ張って引き離すシカマルがどこか不機嫌なのは まぁ、許してやって欲しい。 ナルトと子供たちとの親子ラブラブを邪魔されてしまったのだから。
「産後のナルトに抱きつくんじゃねぇよ。右が鹿那<シカナ>で左が真奈<マナ>だ」 「へぇ〜鹿那くんに真奈ちゃんか。うんうん、いい名前だね(*´∇`*)」
いつの間に入ってきたのか嬉しそうに微笑んでいる四代目を ナルトは満面の笑みで迎える。
「だろ?オレとシカマルの名前から取ったんだよな、シカマルvv」 「お、おう///」 「あぁ〜僕もとうとうおじいちゃんかぁ〜三代目と同じ…ε-(ーдー)」 「どういう意味じゃ、四代目!!まったく……おぉ、可愛いのぉ〜vv」 「当たり前だよ、じいちゃん!なんてったってオレらの子供なんだからさ」 『……そうじゃのぅ(だね)…』 「ところで、まだしゃべれないところを見ると、 どうやら成長速度は普通に人間と同じみたいだね…」 「そうみたい」 「っつーかさぁ、時々びっくりした時とかに尻尾や耳が出るの早く直さねぇとな…」 「いいじゃん、可愛くてvv」 『ちょっと待て…』 「ん?」 「尻尾って何?ていうか耳?!」 「あ゙っ…」 「いいじゃん、シカ。皆なら話しても大丈夫だろ?」 「…お前がそう言うなら…実は…」
シカマルはサラリとかいつまんで説明した。
「つまり、凱亜の血も混ざってる所為で、狐にも変化できるってこと?」 「変化っちゃぁ、変化かな?正確に言えば部分変化」 「でもさぁ〜尻尾と耳なんてカナリ可愛いんじゃねぇの?」 「ワンワン」 「別に……直さなくても…いいんじゃない?ね、ネジ兄さん」 「そうですね、ヒナタ様(^-^)」 「俺もいいと思うが…」 「僕も〜〜!可愛いくていいじゃない(*´∇`*)」 「ダメだ!!この里の中ならいいけど、もし他の里の奴に見られて 生体実験とか言って連れ去られたらどうすんだよっ!」 「…心配性だなぁ…オレがそんなことさせると思う?」 「う…お前なら、里一つ潰しかねねぇな…」 「だろ?…ったく、そんな心配性だと、禿げるよ?」 「うるさいっ!!」 「大きい声出すなよ、起きちゃうだろ?」 「悪ぃ…にしても、可愛いなぁ…(*´∇`*)」 『シカマル、気持ち悪い…』 「…うるせぇぞお前ら!!///」
ボカッ
「だから叫ぶなっつってんだろ、バカシカ」 「すんません…」
「完璧尻にしかれてるわね、シカマル(笑)」 「うるせぇ、バカイノ」 「バカで結構よ。あんたよりは絶対バカじゃないもの」 「けっ」 「だろだろ〜」 「てめぇら何処見て言ってんだよ!!真奈はちゃんと俺と同じ黒髪で どう見ても俺にソックリだろっ!」 「そうだけどさぁ〜やっぱり『ヒゲだよね(な)…』 「うっ…フ、フン、性格は俺似なんだよ!」 「性格ねぇ…」 「ま、オレとお前の子供だから多分イイ性格してるよな〜頭も最強にいいし☆」 「未来の火影様候補か…本当に可愛いな… ヒナタ様、俺たちも早く子供が欲しいですね!!」 「ネジ兄さんのバカっ!!///」 「あぅ…ヒナタ様ーーー!俺は本気で…」 「あ〜俺も俺も〜!!」 『キバは当分無理だな…』 「なんでだよ〜!!」
大きくなった赤丸が頭をキバの背中に摺り寄せる。 そんな赤丸にキバはギュッと抱きついた。
「ワワン!」 「赤丸ぅ〜」 「赤丸に慰められてるし…赤丸は立派なお父さんだからな(*´∇`*)」 「ワンワン!」
ナルトの突っ込みに楽しげな笑いが病室内に響いた。
「にしても、シカマル〜アンタ、めんどくさいって言わなくなったわよね?」 「ああ?ったりめぇだ…ナルトに関しては俺がめんどくせぇと思うことなんて一切ない」 『…言い切ったわね(な)……』 「のろけやがって〜!!コノッ」 「ワンワンッ!」 「ったく、めんどくせぇ…だからお前ら呼ぶの嫌だったんだよ… ナルの頼みだからしょうがなくだな…」 「それは酷いんじゃないのか、シカマル?」 「うるせぇ!ホントはナルが誰の目にも留まらないように監禁してぇくらいなんだ。 ナルに会えてるだけいいと思えよ、サスケ」 「うっわぁ…来たわよ、変態発言…」 「シカマルくん…酷い…」 「ふん…な、なんとでも言いやがれ( ̄ε ̄;)」 「シカ、お前って奴は…( ̄Д ̄;;)」
シカマルに皆が呆れた視線を送るその後ろで突如、パンパンと手を叩く音が 聞こえ、一斉に皆が振り返った。
「さぁ、アンタたち〜そろそろ面会時間終了よ〜」 「あ、サクラちゃん」 「ナルト、身体大丈夫?」 「ん、平気。ありがとうな(^-^)」 「///もう…別にお礼なんていいわよ。それよりも…」
サクラはクルリと後方で騒ぐ元同僚たちを振り返り一睨みする。
「まったく…C= (-。- ) 産後なのに疲れさせるんじゃないわよ、あんたたち!」
ビックゥ…
『ハイ、すみません…』 「わかったら帰る!」 『ハイ…』 皆が出て行き残った四代目と三代目にも、大人らしくちゃんと注意しろっ!と キツく叱り、シカマルにも旦那らしくナルトのことをもっと考えてあげなさい!!と 注意すると、サクラはナルトにニッコリと微笑んで病室を出て行った。 サクラがいなくなった途端、ホッとする男たちが三人… ナルトはクスクスと笑いながら幸せそうに両脇にいる赤ちゃんに話しかけた。
「困ったパパとじいじたちだねぇ」
それに応えるようにニッコリと赤ちゃんたちが微笑んだように見えた。
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