「ナルトくんのお部屋vvうふふ〜」

 

誰よりも早くナルトの仮住まいへ到着したイタチは家主が居ない事をいいことに

部屋の中を物色していた。

ナルトの部屋に掛けてあった幻術は常に写輪眼全開のイタチには丸見えだった為、

勿論、既に解除済みだ。

 

「すごいなぁ〜こっちの家にも結構良いものを置いているじゃないか…」

 

そう言いながら、ナルト愛用のクナイを一本スルリと懐に忍ばせるところは流石である。

と、そんな時…

 

「イタチ!!」

「フッ…愚弟が!今はお前に構っている暇など無いわ!!」

 

イタチはマント?を翻して扉の向こうへ消えていった。

 

 

 

 

Chocolate2//Thanks30,000Hits!!

 

 

 

 

残された二人は現状を把握しきれず、呆然としていた…

明らかにナルトの部屋がいつもと違う。

そう度々訪れている訳ではないが、少なくとも以前はこんな武器やら禁術書だらけ

の薄暗い空間ではなかった筈だ。

ましてや、イタチが入って行った扉など存在していなかった。

 

「一体どういうこと?ここってナルトの部屋…よね?」

「ああ、その筈だ。だが、此処にある武器…並大抵の忍が使うものじゃない!」

 

サスケは半分は驚き、半分は恍惚とした表情で、目の前に陳列されているよく手入れされた

武器たちを手に取る。

サクラも山のように積まれた−といってもナルトの蔵書のほんの一部であるが−書物を手に取り、

自分では解読する事など到底出来ない暗号の羅列に、信じられない…と頭を振った。

そして更に驚くべきことにイタチが入って−正確には出て行った扉の向こうには

鬱蒼とした森が茂っていたのだ。

 

「何よ、これ…」

 

イタチを追うことなどすっかり抜けてしまったかのように、フラフラと二人は森の中へと足を進めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「マズイな…奴ら、ここまで来やがった…」

「さっきからお前、奴らって…誰だか知ってんのか?」

「………(滝汗)」

「おいっ、ナルト?凄い汗だぞ…お前、マジでどうしたんだよ…」

「ヤバイ…結界が・・・おぃ!裏木葉に逃げるぞ!!」

「お前が逃げるなんて、一体何があるってんだよ!!大体結界がそう簡単に

破られる訳ねぇだろ…」

「いや…奴らの中にはうちの暗部たちも混ざってるからな…結界なんて簡単に壊せる」

「はぁ?!わけわかんねぇよ…なんでうちの暗部たちから逃げなきゃいけねぇんだ?!

っつーか、この緊急事態に里から命令が下りねぇのはその所為かよ!!」

「下りねぇんじゃねぇ…下りてるが、実行されてねぇだけだ…」

「実行されてねぇ?何訳がわかんねぇことを…いい加減説明しやがれ!」

「説明なんて後だ!マジでやべぇ…オレ、選べねぇよ…」

「何言ってんだよ、マジで?!」

 

と、ナルトがシカマルを無理矢理引き摺って裏木葉への道を開こうとした時…

 

 

ドオォォォォォォォォォン!!!!

 

 

「ハイィィィィ?!(゜Д゜)」

 

彼らの丁度後方にある扉が派手にぶっ飛び、その扉からゾロゾロと…それはもうゾロゾロと

いろいろな里の忍たちが入ってきた。

 

「……終わった…」

「ナ、ナルト?!」

 

ヘナヘナと壁に沿って崩れ落ちていくナルトをシカマルは慌てて支え直すと、

キッとナルトに向かって近付いてくる忍たちを睨みつける。

伊達に木ノ葉暗部で副統括隊長を務めているだけあって、その眼光は鋭いものだが、

それにも怯まないほど、忍たちの目は血走り…ナルトに向けられていた。

 

「なんなんだよ、お前ら…」

『ナルトくん(さん)(様)vv今年こそは受け取ってくれるだろ(ますよね)?(*´∇`*)』

「………」

 

そう言って差し出された彼らの手には、大小様々な形をした…

 

「へっ…チョコレート?(; ̄□ ̄)……ったく、めんどくせぇ…チョコぐらい受け取ってやれよ」

「……無理!」

「ハァ?たかだかチョコレートだろ??お前、たったこれだけの為に逃げ回ってたのかよ…」

「む、無理!!」

「だぁ〜〜〜〜話、聞けよ!」

 

ナルトはチョコレートに見向きもせず、シカマルの腕の中でブルブルと頭を振っていた。

うわ言の様に、ありえねぇ…マジでありえねぇ…と呟きながら。

と、近付いてきた見知った顔にシカマルは顔を歪める。

 

「うちは、イタチ…」

「ナルトくんを離したまえ」

「ハァ?」

「さぁ、ナルトくん!僕のチョコを選ぶんだ…そして僕の胸に飛び込んでおいでvv」

「…何、ふざけた事言ってやがる…マジでめんどくせぇ…ってまさか…」

「そのまさかだ…こいつら全員、オレに選べって…オレに恋人にしたい奴を選べって…」

 

シカマルは呆れたような顔で目の前に居るいい大人たちを眺め、確認するように訊ねた。

 

「…ナルトは男だぞ?」

『だからどうした』

「……ナルトはまだ子供だぞ??」

『大丈夫vv俺に任せておけば問題ない!!』

「何がだよっっ?!」

 

シカマルは事の異常さに慌ててナルトを自分の腕の中にしまいこんだ。

ナルトはウルウルと目を潤めながら、必死にシカマルにしがみ付いた。

そして、次の瞬間…何かを決意したようにふと視線を上げて、シカマルをジッと見つめた。

 

「どうした、ナルト?」

「……オレ…オレ…シカならいい」

「へっ?!」

『なにぃぃぃぃ!!』

「オレ…シカとだったら…その…シカにだったら…オレの全てをあげてもいい…」

「え///えぇぇぇぇぇぇっぇぇぇっぇぇぇえっぇぇ!!お、俺?!」

『そんなぁ…( ┰_┰)』

 

ナルトたちを取り囲んでいた忍たちの手から不要になったチョコがポトポトと落とされていく。

ナルトはフッと忍たちを見上げ、彼らに向かってごめんな…と一言呟くと、

心底すまなそうな笑みを浮かべた。

そんなナルトに、お前が幸せならばそれでいい…と無理矢理笑みを作って忍たちは

一人ずつトボトボと帰って行った。

 

「こういうのマジ嫌だ…誰か一人選べば、絶対こうなるのはわかってたのに…」

「だけど、引き伸ばしたってダメだろ?アイツら、次の恋に進めねぇじゃん」

「…そっか……そうだよな…」

「それよりさ…さっきのって、マジ?」

「え…えっと…///」

「今更、奴らを断る為の嘘でしたとか言っても遅ぇぞ?」

「え…でも、さっきお前…男同士なんてありえねぇみたいな発言してなかったか?」

「別にそんなこと言ってねぇ。ただアイツらの真意を聞きたかっただけだ。

それに…お前の告白?聞いて俺も考えた」

「……」

「俺もお前ならいいかな…ってな。っつーか、めんどくせぇが…俺はお前しかダメかもしれねぇ」

「んな…アホなこと言ってんじゃねぇよ…///」

「そんなこと言われてもなぁ…俺、もう気付いちゃったし?お前もさぁ、観念したら??」

「か、観念って…おま…っ?!」

 

シカマルはナルトの顎を捕えるとチュッと音を立てて口付けた。

唇を解放すると、ナルトの藍い瞳を覗き込んでニヤリと笑みを零す。

 

「俺となら、イヤじゃないんだろ?それともイヤだったか?」

「……///お前、そんな性格だったか?!」

「さぁ?俺って結構多重人格だったりするかもな…この人格は言うなれば、

獲物を前にした飢えた狼ってとこか??…で、イヤなのかよ?」

「…///んなこと、聞くんじゃねぇよっ…い、イヤだったらとっくの昔にお前はあの世に行ってる…」

「ふ〜ん」

 

ニヤニヤと笑いながらシカマルはナルトを抱き上げると寝室へと入って行った。

 

「え、ええ?!シカマル!!ちょっと気が早くねぇかっ?!」

「ん〜俺、待つのって嫌いなんだよな…めんどくせぇし。っつーか、俺はお前が今すぐ欲しい」

「はぁ?!」

「あんなにお前を狙ってる奴が居るんだもんな…今ここで俺のものにしとかねぇと、

誰かに取られそうだし。まぁ、そんなヘマはしねぇけど…それでも唾はつけとかねぇとな(´ー`)┌」

「誰にも取られねぇし…つーか、何訳わかんねぇ事言って…んんん…」

「大人しく俺のものになっとけよ、ナル」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「チッ…見失ったか…」

「カカシ先生!!」

「おお、サクラにサスケじゃないの」

「これは一体どういうことだ?」

 

何か知ってるんだろ?という表情で睨みあげてくるサスケに、カカシは両手を挙げて

降参のポーズを取る。

 

「俺にもさっぱりなんだよね〜」

「っていうか、あの薄ら暗い行列なにかしら?」

「しかも全員ブツブツ何か言ってやがる…」

「おや…愚弟ではないか…(|||▽||| )」

「Σ(=∇=ノノヒィッッー!!」

 

ドローンと影射しまくりのイタチに後ろに立たれたサスケは思わず飛び上がった。

 

「い…イタチ?( ̄Д ̄;;)」

「お兄ちゃんはもうダメだ…ナルトくん無しでは生きられないさ…」

 

イタチの言葉に行列内からもウンウンと同意の声が聞こえる…

 

「こうなったら、ナルト様を陰ながら見守り続けよう…」

「もしかしたら、総隊長のことだし…気が変わるかもしれない…」

「そうだな…何せナルトくんだからね…それまで見守ろう…」

『勝負はそれまでお預けだ!!』

 

心を一つにした忍たちは新たにストーカー集団の結成を決意し、森の中へ消えて行った。

取り残されたサスケ、サクラ、カカシの三人はヒュルル〜と冷たい風が吹きすさぶ中、

互いの顔を見合わせながら突っ立っていた。

 

「一体何だって言うのよ…ナルト様って…」

「総隊長って、何のだよ…一体ナルトは…」

「総隊長なんて呼ばれるのは一人だけ…暗部を統括する木ノ葉最強の忍…

なんでそれがナルトの名前と一緒に出てくるわけ?どーなってるの、マジで!!」

 

 

 

 

 

 

 

次の日…ナルトは幽霊のようにやつれた三人に質問攻めにされた上、

気味の悪い視線と気配に耐え切れず、ぶち切れ…見境無く大暴れすることになる。

それはシカマルが止めに入るまで続いたとか…

 

「シカ〜オレ、もうお前無しじゃ生きていけねぇ…いろんな意味で(T-T)」

「ったく…もう俺から離れるんじゃねぇよ…俺がお前を守ってやるから」

「うん…大好き、シカvv」

「俺もだ、ナルト。俺もお前無しじゃ生きていけねぇ…好きだ///」

 

チュvv

 

Happy Valentine!!

 

 

 

 

 

参万打御礼フリー小説第二弾。

香月サマからリクエスト頂きましたイチャラブシカナル、スレバレ後編に御座います…

ごめんなさい。←先に謝っておきます…

もう内容なんて気にしないで下さいっ!!

しかも、エロを目指す筈が挫折してるし…

ナルトとシカマルのイチャラブだけに注目を…(滝汗)

 

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フリー期間:〜肆万打御礼小説まで

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本当に参万HITS有難う御座いました!!

今後ともARKISH ns+を何卒宜しくお願い致します<(_ _)>