「おうカカシ!」

「何だ熊か…可愛いお姉さんならよかったのに…」

 

 

 

* ウワサ - UWASA -

 

 

 

次の任務まで時間があった為立ち寄った待機所で俺は熊−猿飛アスマに捕まった。

 

「可愛い姉ちゃんがこんなところにいるかよ…それより」

 

どっかの上忍や特上が聞いたら怒り出しそうな事をサラリと言う熊に続きを促す。

 

「例の暗部のウワサどう思う?」

「どうって何が?てかさぁ〜例の暗部ってなになに?」

「あぁおめぇ長期任務だったから知らねぇのか」

 

熊の話を要約すると…

ある日突然現れた暗部が立った一日でビンゴブックに載ったらしい。

任務中助けてもらった忍に寄ると、年は俺たちと同じくらいで、白銀髪で金色の珠を耳からぶら下げてるらしい。

ただ問題は奴の面と名前だ…奴は禁忌の狐面をつけ、<白狐>と名乗ったらしい…

 

「この里で狐を名乗るなんてな…それに加えて狐の面…火影様もなにを考えておられるのか」

「それだけの実力者って事だろ…しかし、そんな奴里にいたっけか?」

「さぁな…まぁ暗部なんだし普通は素性を隠すもんだろ?お前みたいなのもいるがな…」

「いや、いくら暗部でも完璧に情報がない奴なんていないよ…暗部の間ですらなんの情報もないなんてありえない」

「そうか…誰か組んだ奴がいればいいんだがな」

「誰もいないの?」

「ああ。こいつは誰とも組まず、全て一人でやるらしい。それだけじゃねぇ、こいつがやる任務は俺ら上忍や普通の暗部

じゃ無理だと判断されたSやSSランクで、それを一日に何件もこなしてるらしい」

「正に化け物並ってことか…狐と名乗るだけあるね〜」

 

なんか興味湧いたから、探してくる〜とカカシは嬉しそうにウキウキと待機所を後にした。

 

「行っちまいやがった…ったく…あいつはいつも何考えてるかわからん…」

 

アスマははそう呟くと、タバコの煙を一気に吐き出した。