Misfortune // 02*The Cross

 

同じ男同士…気持ちいい場所なんて簡単にわかる。

土方はイイ所を狙って口による愛撫を繰り返した。

次第に銀時の口から甘い声と熱い息が漏れ始める。

同時に自分自身も熱を持ち硬さを増していた。

舐めている自分の方が興奮に打ち震え、

愛撫を受ける銀時よりも一段高く甘い声を出し始めていることに

驚きを隠せない一方で、土方の心の中のわだかまりが少しずつ

姿を見せ始めていた。

 

「銀時…」

 

何度も名前を呼びながら、相手のモノを口に含む。

充分な硬さを持った頃、土方は徐に顔を上げた。

そこには恥ずかしげに視線を逸らした銀時がいて…

思わず抱きつきたくなる衝動を抑え、勝ち誇ったように微笑む。

 

「勃つじゃねぇか」

「うるせぇ…最近やってねぇから溜まってるだけだ。

っつーか、あの声どっから出て来んだ、てめぇは…」

「俺の声に感じたか?」

「てめぇこそ…人の息子舐めまくって感じてんじゃねぇかよ」

「うるせぇ…俺はその為に来てんだ。別に悪かねぇだろ?」

「けっ…たく。てめぇには負けたぜ。しょうがねぇから抱いてやる。

但し、全部自分でしな。それが嫌ならとっとと帰れ」

「……」

 

さすがに諦めて帰るだろうと銀時は思った。

が、その予想は大きく外れ、土方は銀時に背を向けると

目の前でスルリとズボンと下着を下ろし、

自分自身と銀時を迎えるであろう場所に指を這わせた。

最初は羞恥に気が狂いそうになったが、

次第に驚きつつも息を飲んで見つめる銀時の視線が

快感へと変わり、後ろに突き立てた指の動きを徐々に早めた。

 

グチョ…ヌチュ…チュク…

 

卑猥な音を奏でられるほどほぐれ、さすがに限界を感じ、

土方が後方のソファに凭れる銀時を振り返る。

もう一度刺激を与えなければ…とじれったく思った銀時のそれは

逆にさっきにも増して容積を増やしていた。

 

「え…マジかよ…」

「…///うっせ…早く来やがれっ」

 

銀時は土方の腰に手を回し、自分の方に引き寄せた。

後ろに触れた銀時の先端はひどく熱く、

銀時が自分に欲情しているのがわかった。

喜びに身体を振るわせつつ、ゆっくりと銀時を受け入れる。

知識とは別で、初めてのその感触、痛みは想像を絶した。

それでも我慢できない体はもっともっとと銀時を呑み込んでいく。

苦痛に顔を歪める土方の首筋を

銀時は熱を持った舌で舐め上げる。

 

「土方く〜ん、もっと力抜かないと〜

っていうか、俺もう限界だから。ごめん。

痛いかもしれないけど許してくれるよね?」

 

と、人の返事も聞かず、土方の中心を扱きつつ、

一瞬力の抜けた土方の後孔にズブリと一気に挿入した。

 

「う…あぁあぁあぁ!」

 

突然の痛みと快感に、今まで出したことのないような声が出た。

 

「いい声で啼くねぇ〜もっと啼かしちゃおうかなぁ」

 

などと冗談ぽく言いながら銀時は激しく土方を突き上げる。

痛みなど遠の昔に忘れていた。

今あるのは最高の快感だけだ。

 

「はぁ…はん…んふっ…あぁあぁぁ…銀時…もっと……」

 

淫乱な女のように銀時の名を呼び腰を動かす。

時折銀時から漏れる甘い吐息がより興奮を誘った。

 

「銀…あっ…そんなに早く…動…かすな…やば…イクっ…」

「色気ねぇなぁ〜そんな時はあぁん銀さんイッちゃう〜だろ?」

「言えるかボケ!…って、あぁあん」

「やべぇ…結構声だけでイケそう。つーか、俺もイク…クッ…」

「あっあぁあ…」

 

ハアハァ…と室内に漏れる熱い息…

ヤバイ。と二人同時にそう思った。

 

『もう一回ヤりてぇ…』

 

それから快楽を共にすること十数時間。

半日以上繋がっていた身体はもうガタガタだ。

それでもまだ相手を求めて止まない。

 

「もう離れられねぇかも、俺」

「片時も離れんじゃねぇ。ずっと俺と一緒に居てくれよ、なぁ銀時」

「…しょうがねぇな。俺は高いぞ?」

「はっ。俺の方が数倍高ぇ」

「いや、この場合俺でしょ?抱いたのはどうあれ、

土方君が俺を買ったわけだし」

「何だよ、お前売ってたのかよ?つーか、あんな端金で

お前の一生俺にくれるたぁ、ラッキーじゃねぇか」

「な…?!一生って…そりゃぁ…」

「違うのか?」

「けっ、俺の一生くらいくれてやる。その代わり甘いもんたっぷりと

二人の子供の食費もよろしくねvV」

「…そんなもんお安い御用だ。お前が手に入るならな。

つーか、甘いもんじゃなくて俺を食え」

「おめぇも十分甘ぇよ、土方」

「十四郎だ」

「ハイハイ。十四郎、愛してるよ」

「俺も愛してる、銀時」

 

暫し抱擁中…少々お待ちください。

そして…

 

「つーかさぁ〜、何でキスした時あんなショックな顔してたわけ?」

「あぁ〜ちょっと自分の気持ちに気付いちゃってブルーに…」

「ブルーねぇ…?」

「いや、違うぞ。そのお前を好きだって事じゃなくてだな、

男を好きなのが結構ショックだったっていうか…」

「それ一緒じゃね?」

「だーかーらー、別にお前が嫌とかじゃねぇって。

俺はお前が好きだ!!」

「色気のない告白よくできました」

「な…」

「俺もお前のこと愛しちゃってるからさぁ〜十四郎、もう一回vv」

「ん…もう一回だけだぞ…」

 

そして今日何度目かの交わりに突入…

めでたしめでたし…?

 

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