「オイ、隣の奴がなんかうるさいんだけど…キラ行けとか行くなとか…」

 

自称ネオ・ロアノーク大佐の通信に全員がモニターに目を移す。

大佐の後ろでうわ言の様にアスランは呟いていた。

 

「キラ…行け…ああ…でも行くな……しかしラクスを失っては…いけな…ああでも…寧ろ居ない方が…キラ…」

『アスラン(くん)(さん)…』

「カガリ、ルージュ貸して!僕行って来ます!!ありがと、アスラン!!!」

「キラくんって…鈍感…」

「っていうか業と無視した気がするが…」

『そうね(だな)(ですね)…』

 

 

 

 

//ラクスの帰還//

 

 

 


 

キラがラクスと一緒に帰って来た。

 

「マリューさん、ラクスをお願いします!」

 

ジャスティスを確認した俺は直ぐにラクスの元へ向かった。

 

「ラクス…」

「アスラン…大丈夫ですか?」

「ああ、大丈夫だ」

「身体のことではありません」

「?!」

「あなたのショックの方ですわ…」

「…」

 

俺の頭は直ぐにラクスの言葉の意味を理解した。

頭の中では同じ光景がぐるぐると巡っている…アスランとラクスが仲良くおてて繋いで降下してきたシーンだ…

 

「ジャスティスか…」

「ええ(話を逸らしましたわね…まあいいですわ…)」

「キミも俺をただ戦うだけの戦士だと言うのか?」

「そうかもしれません…でもそれを決めるのはあなた自身ですわ」

「…(くそ…キラを助けに行きたいが…この機体に乗ってきたのがラクスなのが気に食わん…しかもおてて繋いで!)」

「ただキラがあなたにもきっと必要だろうと…(どうでもいいけどとっとと行ってくださらないかしら…

不服ですが、私ではどうにもなりませんもの…ああ…こうしている間にもキラが危険だと言うのに…

ああもう…さっさと行け!!)」

「キラが…?(キラ…そんなに俺の事を想っていてくれたのか…あぁ…この際おてて繋いでは忘れて…

ん?待てよ…おてて繋いで降りてきたのはこの機体…そしてこの機体は俺の為にキラが持ち帰った俺の物…

つまりおてて繋いだのは俺?!)」

 

妙な結論に達して嬉々としてアスランは飛び出した。

 

「アスラン・ザラ、ジャスティス出る!!(キラーーーー→今行くからな〜〜vvv)」