「なんだよ、この吹雪…マジめんどくせぇ…」 「前が見えねぇ…」
突然雪の国で温泉に漬かりながら雪見酒がしたい! …そんなナルトのふざけた提案に乗った俺がバカだった。 雪の国にはもう入った筈…しかし目前に見えるのは真白な雪景色だけ… 寧ろ何も見えやしねぇ… 二人は今、ありえないくらい激しい吹雪に巻き込まれていた。
「下手に動かない方が良さそうだな、ナルト」 「動かないっつってもな〜せめて小屋でもあればな……?」 『あ、あった…( ̄Д ̄;;)』
//参−シカナルver.//
「なんか都合よすぎねぇ?入ったら魔女に喰われるんじゃねぇのか?!」 「んなわけあるか、阿呆。とにかく入るぞ」 「お、おい待てょシカ!熊が冬眠してたらどうすんだよ!!」 「熊がご丁寧に小屋の中で冬眠するかっ!」
小屋の中には自分たちを暖める事の出来る機材も物も何もなかった。 相当古いのか、強い風に吹かれる度にミシミシと音を経て、 隙間から冷たい風が侵入する。 とりあえず、魔女も熊もいないことを確認して、ナルトは一番扉から遠い場所に陣取った。 その隣に腰を下ろすと、シカマルは火遁で小さな火の玉を出した。
「ちょっとは暖かいだろ…」 「だな…つーか、もっとでかい方がいいんじゃねぇの?」 「え゙…ちょ…ナルトさん?!待て!!早まるなあああああぁぁぁぁぁ……( ┰_┰)」
時既に遅し… ナルトはちゃっかり印を組み終わると聞きたくない術名を叫んだ。
火遁 火龍炎弾の術!!
「……」
大量の炎がみるみる小さな小屋を包み、最終的には当然メラメラと… 辛うじて逃げ出したシカマルはゼイゼイと身体全体で息をしながらナルトを睨む。
「お前、どーすんだよこれっ!!Σ( ̄[] ̄;)」 「…♪〜(・ε・ ;;)」 「誤魔化すんじゃねぇよ!!」 「いいじゃねぇか、暖かいんだから!」 「開き直りやがったな…ったく…じゃあ聞くが、お前この吹雪の中どうやってやり過ごす気だ?!」 「気合?」 「…押し倒すぞ、ごるぁ!(▼皿▼#)」 「…?…でもほら、雪が解けてここだけ吹雪じゃねぇぞ?(なんか変な言葉が聞こえた気がする…)」 「吹雪じゃねぇが…解けた雪が雨みたいに降ってるじゃねぇか!!」 「ハハハ…( ̄∇ ̄;)気のせいだってばぁ〜」 「誤魔化すんじゃねぇよ…っつーか、この火が消えたらどうすんだよ!非難する場所もねぇし…」 「じゃぁ、いっその事森燃やしちゃう?(*´∇`*)」 「お前は俺を殺す気かっ?!何気に自殺志願者か?!」 「まぁまぁ…そう怒るなよ…」 「誰の所為だよ、誰の…」
ナルトは多重に結界を張る。 小屋が勢いよく燃えているお陰か、結界の中は結構暖かかった。
数時間後… 小屋の燃える勢いは徐々に衰え、次第に寒さが二人を襲ってきた。 ブルブルと身体が震え始め、小さな火を出してみても全く収まるところを知らない… 二人は同時に同じことを思いついた。 が、
「ナルト…脱げ。さぁ、服を脱げ!!(ΦωΦ)」 「いやだっ…なんかお前顔が物凄く怪しいぞ…Σ(; ̄□ ̄)」 「大体こうなったのはそもそもお前が雪見酒なんかやりたいって言い出したのが原因… 挙句の果てに避難場所は燃やしちまうし… せいぜい少しくらい俺の望みも叶えてくれてもいいよな?」 「…え…悪かったって…謝るからそれだけは許してくださいっ(;人;) 男同士で素肌で抱き合うなんて想像しただけでも、ゾワゾワ…ってする…」 「フン…こっちだって命が掛かってんだ!それにお前には何回も言ったよな? 俺はお前とあ〜んなことやこ〜んなことがしたいんだっ!! もしかしたら今日俺の人生が終わるかもしれねぇんだ!大人しくヤられろ」 「いやいやいや…なんか話がおかしくなってるんですけど…Σ(|||▽||| )」
ナルトが逃げ、シカマルが追いかけ…少しずつナルトの着包みを剥がしていく。 あとはパンツ一枚だけ… 結界の中を走り回った所為か、ナルトはパンツ一丁、シカマルは上半身裸 だというのに、身体は冷えるどころか熱いくらいだった。
「あづいよぉ…もう止めようぜ、シカ〜?ハァハァ…」 「ゼイゼイ…ナルト、観念しやがれ…」
走り回って疲れたのかグッタリと倒れるナルトに、 今正にシカマルがユルリと立ち上がり襲い掛かろうというところ…
「観念すんのはアンタよ、バカシカ!」
振り向くより早く脳天に直撃した独楽によって、シカマルは頭を押さえながら 前のめりに倒れる。
「何しやがる、バカいの!チッ…ナルトに一生懸命で全然気がつかなかったぜ…」
痛む頭を撫でながら顔だけで振り返った先には当然、いのとチョウジがいる訳で…
「それはこっちの台詞よ!人が心配して探しに来てあげれば…アンタたち何してんのよ!!」 「イヤ〜ン((▽\*)≡(*/▽))汚らわしいっっ」←注)チョウジです。 「え、あ…ちょっと待て、お前ら。これは誤解だ!!これには訳がだな…」
突然の出来事に呆然としていたナルトが我に返り必死に弁解するも、聞き届ける者は無く…
「(ΦωΦ)ふふふ…既成事実…公認カップル…ククク…」
森にはシカマルの怪しげな笑いが木霊していた。
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