暗部新年会=新春恒例かくし芸大会…

毎年ゲストを呼ぶこととなっているこの新年会は唯一秘密の多い暗部に触れられる機会。

そして運良く、ハタマタ運悪くか…今年のゲストは下忍三班のルーキーたちだった。

 

 

 

 

//かくし芸大会//

 

 

 

 

「暗部の新年会なんて俺たち下忍が来てもいいもんなのか?」

「いいわよ〜だって私たちはゲストで呼ばれたんだもの。それより楽しみましょうよ、サスケくぅんvv」

「ナルトくんたちも…来れれば良かったのにね…」

「だよな〜こんなの滅多に出れねぇのに、勿体ねぇよな〜なぁ、赤丸?」

「ワワン!」

「しかし、シカマルたちが家の事情で来れないというのはわかるが…」

「そうだな…ナルトが居ない宴会なんて詰まらな過ぎる!!」

『はい?!(ワウ?!)Σ(; ̄□ ̄)』

「まったくもって同感だ…ナルトに会う為だけに休みの中態々出てきたというのに、ナルトが来ないとは…」

『シノ(くん)?!(ワワン?!)』

「お前らアホか…( ̄Д ̄;;)」

『誰がアホ……だ…』

 

突然頭上から降って来た声に下忍たちは一斉に顔を上げる。

そこにはナルトによく似た金色の髪を持つ青年が立っていた。

その顔にさっきまで文句を言っていたサスケとシノも思わず見とれてしまい、

言い返そうとした勢いを一気に削がれてしまった…

 

「偶にはこんな宴会もいいかもな…///」

「休みの日に出てきた甲斐もあるものだな…///」

 

ポーッとその青年を見つめながら、さっきと正反対のことを呟く二人に呆れつつも

その青年はニッコリと微笑む。

 

「そんなところで突っ立ってないで、早く入れ」

『はっ、はい///』

 

 

 

 

 

 

 

青年に促されつつ入った会場…

それは思わず宴会?と疑ってしまいそうなほどドンヨリと、まるでキノコが生えてきそうな

勢いだった。

 

「お前ら暗すぎ!!せっかくゲストが来てくれたのにそんなんでお出迎えする気か?!」

 

正に鶴の一声、暗部たちは慌てて笑みを作ろうと努力する。

しかし、それが寧ろ怖い…

すっかり怯えきってしまった子供たちに救いの手を差し伸べたのは意外にもカカシだった。

 

「お〜い、お前ら遅かったな」

『カカシせんせー!!(なんか助かった(´▽`))』

「アンタも来てたのか?(今日はコイツが輝いて見えるぜ…)」

「ま〜ね。ま、お前たちここに座んなさい」

『はーい』

「ナ「ん〜?カカシくん、今すぐ此処から出て行きたいのかな?(*´∇`*)」

「…い、いえ…」

「で?」

「白狐、隣に座って?」

 

上目遣いで強請るカカシに大きく嘆息しつつも、白狐と呼ばれた青年は隣に座ってやる。

白狐が座ったのと同時に、舞台に司会者らしき美女が立った。

 

「それではこれより新春恒例かくし芸大会を開催するわよ〜

今年の司会は青瀧がお贈りしま〜す(参加者じゃなくて良かった〜(´▽`))」

『……始まっちゃったよ…( ┰_┰)』

「まずは総隊長の白狐から挨拶です。さぁ、白狐vv」

 

開放感に浸りまくっている青瀧は最高級の笑顔で白狐にマイクを手渡した。

 

「あけましておめでとう(*´∇`*)今年も楽しませてくれることを期待してるよ」

『俺たちが楽しむのは相変わらずそっちのけなんですね…(T-T)』

「ありがとうございました〜では、順番はいつも通りこのルーレットで決めます(*´∇`*)」

『…どうか一番最初になりませんように…』

 

単なるかくし芸大会だというのにとてつもなく後ろ向き発言ばかりの暗部に子供たちは首を傾げる。

きっと暗部というのは名前どおり暗い集団だと思われていることだろう…

そんな暗〜い暗部たちを無視して、ルーレットは回る…回る…回る…

いくらストップボタンを押しても止まらない。

 

「ちょっと誰よ、変な術かけてるの?!」

 

ヒステリックに叫ぶ青瀧の言葉…そこに居る者たち全員が心の中で叫んだ事だろう…

俺です!!と…

いい加減回り過ぎて飽きてきた頃、白狐がスクッと立ち上がる。

その動作に皆がビクッと肩を震わせた。

 

「そんなに嫌ならオレが指名してやるよ(*´∇`*)トップバッターは劫火と魚市vv」

『やっぱり…なんかこっち見てる気がしたんだよなぁ…( ┰_┰)』

「瓦百枚頭突きで割るのと、オレの試作の術喰らうのとどっちがいい?」

『謹んで瓦割らせて頂きます…』

 

舌打ちする白狐を驚愕の表情で下忍たちは見上げた。

そして思った…かくし芸じゃないの?!と…

恐怖のかくし芸大会は始まったばかり…

どうなる下忍’s…どうなる俺?!