1月23日 「シノ〜今夜暇?」 「すまない…今夜は家族で誕生日の祝いをするのだ…」 「そっか〜んじゃ、明日は?」 「明日なら問題ない…」 「そっか(*´∇`*)んじゃ、明日任務が終わったら禁忌の森の入口で待ってるから」 「禁忌の森…?」
聞き返す前にナルトは嬉しそうに駆けて行ってしまった。
//BIRTHDAY 0123&0125//
1月24日 「お〜い、シノ〜〜〜!!」 「ナルト…」 「んじゃ、行くか」 「どこへだ…」 「勿論この中ヽ(=´▽`=)ノ」
ナルトは親指でクイクイと後ろの森を指す。
「一体…この森に何があると言うんだ…」 「まあまあ、ついて来ればわかるって☆」 「しかし…」 「あ〜それとオレから絶対離れるなよ?マジで死ぬから(*´∇`*)」 「え゙…Σ( ̄Д ̄;;)」
ナルトは俺の話など一つも聞き耳持たず、マイペースに話していく。 しかもとてつもなくわけがわからない… ナルトはこんな奴だっただろうか…と考え込む俺を置いてナルトはズカズカと 立ち入り禁止の筈の森に入って行く。 しょうがなく俺はその後に続いた…
「………………………………いやあぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁΣ(=∇=ノノ」
俺に有るまじき声を上げつつ漸く辿り付いた先には貴重な虫たちで溢れる庭が広がる 巨大な屋敷が聳え立っていた。 と、屋敷の中から料理を持って出てきた者たちに俺は目を見開いた。
「シカマル、チョウジ…いの…」 「よう、早かったな」 「当たり前〜誰が連れて来たと思ってんのよ!ねぇ、ナルトvv」 「だな(*´∇`*)愚問だぞ、シカマル〜」 「へいへい…ったく…」 「お前らは一体…さっきのナルトといい…」 『まあそれは後のお楽しみってことで、まずはパーティーしようぜ(しよ)!!』
そう言った四人の顔には怪しげな笑みが浮かんでいたが、シノはそんなことに気付く筈も なく…言われるがままにお誕生日席に座った。
宴もたけなわになった頃、ナルトがニッコリ微笑みながら立ち上がる。
「それじゃ〜シノくんにプレゼントタイムだってばよ〜(▼∀▼)ニヤリッ」
ゾワリ…嫌〜な汗が背筋を伝っていった気がする… 自分の誕生日パーティーで何故こんな思いをしなければならないのか… そんなことを考えてるシノなど完全無視で(主賓なのに…)、プレゼントタイムとやらは始まった。
「んじゃ、まずは私から〜ハイ(*´∇`*)」 「……なんだこれは…」 「やぁねぇ〜どう見ても面じゃない、面vv」
恐らく面なのだろう…この形状を見てすぐに面だと思うものなど果たしているのだろうか…? そもそもなんで誕生日プレゼントが面なんだ… 不可思議な顔をして首を傾げるシノを再び無視して(主賓なのに…)プレゼントタイムは続く…
「次は俺かな…悪く思うなよ?」 「……なんとなく…先が読めてきた…かもしれない…」
憐れむような目で手渡された包みを開けば、漆黒の衣が出てきた。 これを着ている者たちを自分は一種類しか知らない… なんとなく彼らが何者なのかもわかってきた気がする…こいつらは…
「暗部…なのか?」 「大正解☆てことで、オレからのプレゼントはこれ(o^∇^o)」
ナルトが持ち上げた巻物を見てシノは自分の運命を悟ってしまった…
「……いやだ…」 「ん〜でももうオレたちが何者なのかもわかっちゃったんだろ?」 「…俺は何もわかってないぞ!!(焦)」 「んじゃ、教えるな〜オレたちはあん「うわああああああああああああああああああ!!」 「妨害作戦か…甘いなヽ( ´ー`)ノ」 「シカマル!!」 「へ〜い」
シカマルは徐にペンで紙にさらさらと文字を書いてシノの方に向ける。 勿論、影縛りも忘れずにvv
--俺たちは暗部です--
「…終わった…( ┰_┰)」
--憐れな…x3
「んじゃ、契約しような〜(*´∇`*)」 「しかし、一暗部が勝手に誰かを暗部に入れるなんて決めていいのか?」 「いいのいいの☆オレが総隊長だから( ̄∇ ̄*)ゞ」 「え゙…Σ(; ̄□ ̄)」
一暗部には出来まい…とフフンと言ってみたものの…それはものの数秒で驚愕へと変わった。 ナルトは嬉しそうにサラサラとサインすると、親指をカリッとかじってその血で拇印を押し、 俺に向かって諦めろ、とでも言うように契約書を差し出した。 マジマジと初めて見る契約書類に目を通す…そして気付いた…既に何週間も前から こうなる事が決まっていた事、そして自分の暗部名が既に決まっている事を…
「蝋虫…どうりで面がイボタロウカタカイガラムシな訳だ…」 「おう!虫好きだからな〜それに誕生日に入隊って事で蝋燭に関する名前にしてみたvv」
--また安易な…つーかシノ可哀相…x3
「……そうか、まあいいだろう」
--いいのか?!Σ( ̄Д ̄;;)
フゥ…俺は小さく嘆息すると不運な誕生日を恨みつつもサインし、契約は成立した。 成立の証として肩に押された暗部としての印を撫でていると、目の前を黄色いもの が過ぎった気がした… と、その時…今まで何も話さなかったチョウジが口を開いた。
「最後は僕の番だね」
そう言ってチョウジは巨大なケーキを差し出した。
「初めてまともなプレゼント…が……?!」 「記念にいろいろ虫入れてみたよ〜味は勿論保証するよ(*´∇`*)」 「……Σ(|||▽||| )あ…あれは正しくハガタスゴイデ虫!!こ…これは…ミダラデイヤ〜ン… なんてことだ…うわあぁぁぁぁあああああああぁぁっぁぁぁっぁぁっぁぁん!!」 『シノが壊れた…( ̄Д ̄;;)』
落ち着きを取り戻したシノと五人でケーキ(虫は避けた…後にシノが標本に)を食べ ていると、再び黄色いものが過ぎった… ナルトは呆れたようにはぁ…と嘆息する。
「出てきなよ、父さん」 「父さん?」
ナルトの父親のことなど初めて聞いたシノは食べていた手を止め、ナルトの視線の向こう を見つめた…そしてそのまま固まった。
「四…代目火影…なんでここに居るんだぁぁぁぁぁぁ!!ガクッ…」←意識失。 「いいないいな〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜パパもお祝いして 欲しいな〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜o(ёεё )o」 「父さん、何お祝いするのさ?」 「…ヒドイよ、ナルくん( ┰_┰)酷過ぎるよ…キミたちもそう思わない?(┯_┯) ウルルルルル」 『……(-_-;)』 「もしかして皆知らないって訳じゃないよね?」 『何を?』
ヒュルルルル〜
クスリと笑うとナルトは危うく風に飛ばされそうになっている四代目を捕まえる。
「冗談だよ(笑)ちゃんと父さんのお祝いもあるってば(*´∇`*)」
ナルトは四代目の前にヒョイと少し小振りの二人で食べれば丁度いいくらいの ケーキを取り出した。 それを見て四代目はニパッと嬉しそうに笑いながらナルトを抱き締めた。
「ナルく〜んvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvvv」 「つ〜ことで、シノのこと宜しく〜」 『へっ?( ̄ェ ̄;)』
四代目に抱きかかえられながらナルトは屋敷の中に入って行った。
「ケーキはまだ食べちゃダメだよ?」 「なんで〜?」 「ちゃんと十二時になってからじゃないとダメだろ?」 「え〜〜〜〜ブウブウ!」 「子供かアンタは…もうちょっとだから我慢しろよ。あと一時間くらいで25日だからさ」 「わかったょ、ナルくんヽ(´∇`)ノ ♪」
残された三人はシノをどうしようか…とか、このあとどうすりゃいいんだよ…とか、 シノ可哀相…とか、つーか結局四代目がナルトをお持帰りかよ、こんちくしょーとか いろいろな思いを抱えつつ、呆然とナルトたちの消えていった屋敷を見つめていた。
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